ドイツと日本は自動車大国ではない!?
MAZDAは自動車産業全体のイメージダウンを危惧して、BMWやレクサスなどの「プレミアムカテゴリー」への意図的な参入を決めたのではないか?そんなロマンを感じる節がある。30年以上にわたって世界で評価されてきたドイツと日本の自動車産業の代表格といえるブランドが、世界最大のアメリカ市場で大恥を晒している。長らく安全面が全く担保できないで低評価を受けてきたプレミアムブランドの販売は低迷し、代わってテスラ、ヒョンデ、キアがIIHSの最高評価を多く得るようになり、シェアを伸ばしてきた。
日本では安全性が高いを思われているスバルや日産もIIHSのスコアでは二流以下のスコアだ。日本車やドイツ車が安全だという評判がまだ通用するのは、ユーザーの半分が高齢者である日本くらいなのかもしれない。まだMAZDAがフォード傘下だった2008年頃から、北米、欧州、日本のNCAPで常にMAZDAは最上位に位置し続けたブランドだ。外観がカッコいい、内装が上質だ、走りがスポーティだ・・・などがMAZDA車のレビューに淡々と並ぶが、このブランドの本質は「安全」にある。
MAZDA以外は壊滅!?
2010年頃は、MAZDAだけでなくホンダやスズキも極めて評価が高かった。それから10年あまりが経過し、ホンダはIIHSであまり優れた評価を出さなくなってしまった。スズキは2010年代の半ばに北米市場からの撤退を決めた。三菱は今も北米市場に残ってはいるがIIHSに参加すらしない。トヨタ、スバル、日産は毎年のように恥晒しをしている。このことをカーメディアや一般メディアは決して報道しない。MAZDA整備士の「ひでぽんチャンネル」がMAZDAの安全性を批判しているが、MAZDAは日本の自動車産業にとって最後の砦だ。
プレミアムブランドとは、メルセデス、BMW、アウディ、ポルシェ、レクサス、アキュラ、インフィニティ、ボルボ、キャデラック、ジャガー、ランドローバーなどを指すが、その主体を成しているのはドイツと日本の高級車だ。しかし2024年現在では、上記のブランド全てが、テスラ、ヒョンデ、キアなどと比べて低調は販売である。アメリカ市場は、ドイツや日本が主導権を取る時代は終わりを迎えたと判断しているのかもしれない。