VWのステマ・中西孝樹がまた動きだしたよ〜・・・!!!

「トヨタvs VW」というビジネス本を書いた中西孝樹というライターがいます。元々が証券会社のアナリストなので、低能な自動車ライターよりも世界情勢に詳しいだろうと思って本を手に取ると、あまりの的外れさに唖然とします。出版が2013年でまだそれほど年月が経っていませんが、書いてあることのほとんどがすでに実情に合わなくなっています。トヨタの経営陣が読んだら、バッカじゃねーのコイツは・・・とか言いそうな感じ。

リーマンショックと東日本大震災のダブルパンチで、さすがのトヨタも赤字を出し、アメリカビッグ3の経営破綻が対岸の火事ではないことを日本経済にも知らしめましたが、中西氏によるとトヨタの途上国市場への取り組みの甘さと、プレミアムブランド戦略の遅れが収支に大きく影響したとまとめています。世界的な株安に直面してホンダとドイツ・韓国ブランド以外はことごとく赤字に転落し、北米ビッグ3以外にもフィアットやPSAなどはトヨタ以上に大きなダメージを受けました。・・・なんでホンダとドイツ・韓国だけは助かったのか?その辺の視点が中西氏の著書からは完全に欠如しています。

VWとその傘下のアウディが成長を続けているのは、グローバルの60%以上を成長著しい中国市場で捌く事ができるからです。トヨタやホンダが本国以上に販売台数を出しているのはアメリカだけです。一方VWやアウディは本国の5倍くらいの圧倒的な数字を叩き出しているのが中国市場です。これはもはや自動車メーカーの努力でどうなる問題ではありません。『トヨタ vs VW』という構図がすでにナンセンスです。ドイツの経済界が「メルケル」という社会主義圏に顔が利くリーダーを選んだという意味ではメーカーの努力ともいえるかもしれないですけどね。

そんな頓珍漢な中西氏が2016年上半期でVWがトヨタを販売台数ベースで僅かに上回ったことを、また不思議なデータと表現を用いてsankei biZに記事を書いています。トヨタの「敗因」は東南アジア経済の低調さにある・・・という部分はわかりますけど、別に東南アジアで商売することがトヨタにとって間違いだとは思いませんけどね。それよりもビックリなのが、新型プリウスと新型ハイラックスの商品力が疑問?という点です。トヨタの主力車種ってプリウスでもハイラックスでもなく、北米カムリと北米カローラなんですけどね。欧州でもBMWエンジンを積んだオーリスがよく売れてますし、PSAといっしょに作ったアイゴも人気です。

一般メディア向けの記事なので、日本で馴染みのあるモデルを例にして説明しているようですけども、車種によるネガティブ要因が多いのはトヨタ陣営よりもVW陣営なんですけどね。中国では大人気のアウディですが、北米ではプレミアムブランドの頂点に立ったレクサスの足元にも及びません。昨年に大々的に問題が起こる前から北米ではSUVのラインナップの少なさから大苦戦しているのがVWです。排ガスでニュースになったVWですが、世界で排ガス規制が厳しい地域は北米・日本・EUの3地域だけであり、もともと北米と日本でのシェアはトヨタに5~20倍程度の差をつけられていますから、VWのグローバル全体の販売台数には大きく影響しません。

まるでVWが危機から立ち直ってトヨタを圧倒したみたいな書き方がされてますけども、トヨタだってやがては林立する中国メーカーが合併すればすぐさま世界首位の座を明け渡す運命にあります。VWのビジネスが極めて中国メーカーに近い形態を取っているからこそ、トヨタを台数ベースで上回ったに過ぎません。

さらに気持ち悪いのが、中西氏の記事に寄せられたコメントのほとんどがプリウスのデザインがダサい!という一色に染まっていることです。せっかくの分析記事も、コメントを寄せる人々には「新型プリウスに疑問」という部分だけしか解釈されていないようですね。さらに不思議なのが、既に他の人が散々書いているのに、わざわざ同じようなコメントをわざわざする暇人の多いこと・・・。1人くらいはと期待しましたが、「VWのガソリンターボはトヨタの小型車のエンジンよりもNOxを50倍も噴射するからさっさと世界から消えてほしい!」なんてコメントは出てこないですね。