デートカーにとってマストな条件・・・それは「新しさ」「清潔感」そして「肩肘を張らない自然体」。80年代〜00年代のスポーティなモデルなんてNG。現行のロードスターや86も△。まあ彼氏と彼女が納得していれば、ジムニーでも、ミライースでも、S660でもいいわけですが、まあ多かれ少なかれそういうカップルは「ハードコア」に見えちゃうから周囲の風景を壊す可能性もあるわけです。格式張ったレストランにドレスコードがあるように、デートカーにもある程度の『基準』ってのが・・・ある。
まあプリウスでもクラウンでもいいと思います。しかし日本社会をこれからも明るくいい雰囲気にしてくれそうな、美男美女カップルってのはどんなクルマに乗っているべきか?っていう社会学的考察を推し進めると、いろいろと見えてくるものがある。例えば婚活をうまく成功させたい中年男性が、女性にモテるための「大人の余裕」を演出するのに一番良い方法だとか、先に言ってしまいますけども、日本車が1台もランクインしていないという事実から見える、高齢者向けのクルマしか作っていない日本メーカーのポリシーの低さとか・・・。日本車ではなく輸入車を選ぶべきと感じる6台というタイトルでもいいかも。
第6位 メルセデスGLA (1.6Tが406万円〜、2.0Tが458万円〜)
ちょっとややこしいけど、同じ設計を使うAクラス、CLAと比べてもこのGLAのデートカーとしてのポテンシャルは非常に高い。別にCLAやAクラスが全然ダメとは思わないけども、このGLAから滲み出る「大人の余裕」こそが、社交の場で何かを求める人々にとってはいい感じ。ちょっと問題発言かもしれないけど、『CLAとGLAどちらが好き!?』と女性に質問して、CLAと答える人はスルーした方がいいと思う。今時は男性以上に『女性のセンス』が人生を楽しく過ごすためには大事。センスが悪い女性は周り全てを不幸にするから近づかない方がいい。
おそらくセンスのいい女性のほぼ全てが選ぶであろうGLAですが、オススメは後から追加された2.0Lターボ&AWDの『GLA220・4マティック』。このグレードはAクラスには設定がありません。184psで車重から考えると過不足ない走行性能が発揮できて、高速道路でもエンジン音が小さく抑えられる余裕のある2Lエンジンが頼もしい。やはり高速利用をするなら2L以上のユニットを選ぶべきです。この1台で銀座、横浜、軽井沢どこでもOK。かなり優秀なメルセデスだと思う。
第5位 ジャガーEペース (2.0Tが475万円〜、2.0Dが451万円〜)
外見は・・・あれMAZDA?そして基本設計は本当にMAZDAなんですけども、今やCX5が世界の頂点を極めている時代ですから、信頼と実績のMAZDAシャシーを名門ジャガーが使って商品力をアップしてもいいと思う。ここに出てくる6台は全て横置きエンジンのFFベース車ですけども、高速道路を安定走行するには間違いなくベストな設計です。しかも1700mm程度の日本車のFFコンパクトとは違って、1900mmに迫るワイドボデーでトレッドも広くとってあるので安定感がさらに一枚上手。デートカーに限界走行性能は不要ですし、まあ安全でありさえすればいいわけです。
IIHSというアメリカの自動車保険が採用する安全性能テストでトップカテゴリーにランクされた23台のほとんどがFF横置き。現行のジャガーで唯一の横置きエンジン車であるこのEペースは、最も安全なジャガーの可能性が高い。もうそれだけで『なんでこのクルマにしたの!?』っていう何気ない質問に十分に答えられるはず。「ジャガーが好きで、その中でも最も安全な設計になっていて、さらにインテリアのデザインはジャガーのスポーツカーのモチーフが使われていて楽しめるから・・・」って。
第4位 ジープチェロキー (3.2LのV6・494万円〜)
信頼と実績のアルファロメオ・ジュリエッタベースのシャシーに、三菱とクライスラーが共同で設計したV6ユニットが乗ります。フロントヘビーなボデーを支える足回りが相当に優秀で、アメ車のイメージを裏切る素直なハンドリングには、アルファロメオの血が生きている。安易に欧州車とか選ばないセンスどう!?みたいな下劣なエンスーアピールは不要。いまどきのアメ車はシートがとってもいいんですよ。清水草一さんやテリー伊藤さんが言ってそうなステレオタイプのアメ車論じゃなくて、シンプルに『シート!!以上!!』とアピールすべき。
実際のところはこのクルマすごく具合がいいんです。この6台に全て試乗したわけではないので断定はできませんけども、素直なハンドリングという点では欧州5台を全て倒すんじゃないかと思います。欧州のSUVって・・・ノリで作ってんじゃねーよ!!とツッコミを入れたくなることがたまにある。ドイツブランドはアウトバーンへの対応からか、不自然にロールを消す動きはともかく、足回りがしなやかに・・・とは程遠いケースも。サスのストローク有効長が確保できるというSUVのメリットなんて最初から無視してフラットにしてる。AWDがオンデマンドで不自然につながる・・・。SUV買うならジープかランドローバーにしておけ!!ってのも一理ある。
第3位 ボルボXC40 (2.0Tが396万円〜)
今のボルボは自信がみなぎってます。元々からこのブランドに「大人の余裕」を求めるニーズはあるようですが、やはり失業率も低く、平均賃金も日本の2倍以上(その分物価も高いけど)というだけあって、クルマ造りも洗練されているし、少子高齢化対策も機能していて、合計特殊出生率も上がっているスウェーデン。さすがです。
スウェーデン人はボルボに乗るんですよね。VWもそこそこ売れてますけど、やはりボルボに誇りを持っている。日本人もホンダやマツダにもっと誇りを持てばいいと思うのですが、失礼ですがホンダやマツダの価値すらわかってないオッサンがプロライターにもいっぱいいる。スウェーデン人はボルボがいかにVWやメルセデスより優れているかがよくわかっているのだと思う。旧世代マツダシャシー(Eペースと同じ)から脱却して新開発プラットフォームになってできたてホヤホヤなんですが、河口さんも異常なテンションで盛り上がってますね。これは乗りに行った方がいいかも。
第2位 レンジローバー・イヴォーク(2.0Tが502万円〜、2.0Dが521万円〜)
SUVシフトを世界に決定づけた歴史的な1台です。もうそれだけで選ぶ価値あり。2011年の発売だから日本市場で販売されている現行SUVの中では相当な古株なんですけども、これを超えたデザインはまだ出てきていないのでは!? 当然ながらWCOTYのデザイン賞も獲得してます。デザイナーのロバート=メルヴィルは、この成功が認められ、今ではマクラーレンのデザイン本部長に就任。一気に英国カーデザインの重鎮イアン=カラム(ジャガー)に肩を並べる存在に。1978年生まれの若き天才デザイナーが30歳くらいの頃に手がけた仕事。将来は和田智さんみたいな大物になるはず。助手席の彼女に選んだ理由を訊かれたら、ロバート=メルビィルの仕事ぶりに男惚れした・・・とか言ってみては!?
欧州、北米、東アジアに着実に顧客網を持つランドローバーが、比較的手頃な価格帯で売り出した新型SUV。当然ながら日本でもスマッシュヒット。基本設計は信頼と実績のMAZDAシャシー&MAZDAエンジン。しかもマツダがCX5を出す前年に登場という異例の速さでの登場。この6台の中ではチェロキーと並んで重量級ボデーで、存在感が相当あるのでちょっとイカツイです。服装はリネンジャケットのセットアップくらいで爽やかにした方がいいかも。間違っても革ジャケ&革パンはNG。ガチの〇〇だと思われる・・・。
第1位 BMW・X2 (1.5Tが436万円〜、2.0Tが473万円〜)
やっと日本でも価格が発表されましたー。1500kg以上ある車重を考えると138psの直3ターボでは心許ない気もしますが、このクルマはFFですからトラクションはバッチリ!!もう50:50とかいう「都市伝説」は忘れよう。ちょっとBMWとの付き合い方としては不誠実かもしれないけど、とりあえずコレ!!というモデルがないから、一時しのぎでX2に乗ってま〜す・・・みたいな、「仮住まい」スタンスで乗りこなしたいかも。BMWも中国人富裕層をターゲットにセカンドカーとして買ってくれ!!って感じで作っているらしいです。
最近のBMWはデザインをよく練ってきますね。i3、i8に続いてなかなか華のあるデザイン。他のモデルで見られるBMWデザインの弱点は、『顔』と『ボデー』が別々の脈絡で作られているのがチラリと覗くところ。全体のイメージと顔が合ってないケースが多い。X4とかコンセプトがバラバラだし。それに対してこのX2はその典型的な弱点があまり見られない。『顔』から『尻』までワントーンで統一されている。クルマが何もわかっていない素人に見せても恥ずかしくないBMWと言っていいかも。