ポルシェ・マカン

絶対的な性能×押出しが強いフロントデザイン

日本の一般道でもわがもの顔で走れてしまう絶妙なサイズ。タイトなワインディングでも持て余すことはないのに、なぜか見かけるとやたらと威圧的なスタイリング。そしてその他大勢のSUVからは全く想定しない速度域でしっかり走れる。京都府北部の田舎道を気分よくスイスイ走っていたら、前には荘厳なカラーリングのマカンが・・・グレード不明。あまりに見通しが良すぎるバイパス道路で、後ろから「わ」ナンバーがやってきたからか、そのマカンはちょっと本気の加速？を披露してくれました。離されないでついていくのが大変でしたよ・・・・ミライースでは。

 

ミスターGT-Rが妬いた！？

見た目は日産ジュークをワイドに一回り大きくした、ヘッドライトが特徴的な感じですけども、数あるポルシェ車の中でも一番イキイキと道路を走ってることが多い。実際にカイエンやパナメーラよりも多くの場合は相当に走りやすそうだ。かの有名な元日産のエンジニア氏もこのモデルに非常に感銘を受けたらしく、新しい職場(海外メーカー)で、このマカンを各種パラメータ値で上回る高性能SUVを作ったんだとか。そりゃすげーな。これからはこのクラスの全高低めのSUVがロードカーとして「基本形」になり、世界中のドライビングを愛する人が、この形を好むようになるのだろうか？

 

いつしか「ベンチマーク」に・・・

GLCクーペ、X４、ステルヴィオ・・・確かに似たようなモデルの販売が続々と日本市場で始まっている。日本メーカーは相変わらず遅せーな・・・と思いきや、先ほどの元日産エンジニア氏が在籍時に、インフィニティQX50というモデルを作っていて、今も販売が継続されている。近頃北米でFMCがあって可変圧縮比エンジンを搭載して発売されたらしいが、全高が100mmほど高くなり、とてもマカンのライバルとして参戦することはなさそうだ。QX60ってのもあるけど、クーペ版などではなく、QX50がスカイラインベースなのに対して、QX60はティアナベースの北米生産車(非栃木生産車)だ。

 

日本メーカーもスタンバイ

そんな欧州メーカーの動きをキャッチアップしている日本メーカーといえばマツダ。こちらはCX-4という中国市場向けモデルがあって、これがマカンとほぼ同じサイズ。2.5Lターボや2.2Lディーゼルを積んで来年にも日本市場で販売を開始するらしい。そして近年絶好調なトヨタ&レクサスもすでにマカンを叩き落とすスポーティなSUVの試作モデルを公開しました。なんでいつもマツダとトヨタ(レクサス)が先行するのだろう！？

 

AWDが強い日本メーカーが負けるわけには・・・

三菱にはかなり前からEデフとAYCを装備したSUV版のランエボみたいなモデルの情報をリークしていたようですが、もしかして発表前夜なのか！？　そしてHONDAもレジェンドやNSXに使っているSH-AWDのEデフ&モーター旋回制御ユニットがあるのだから、マカンくらいのサイズのSUVボデーを作って搭載すればいいのに。そして・・・SUBARUは、レヴォーグ2.0GTやWRX-S４で採用したリアのトルク配分が多くなって、FRベース感覚でハンドリングが楽しめる(現状はそれほどじゃないけど)新しい趣向のAWDをSGPに組み合わせて、フォレスター・スポーツみたいな全高低めのSUVに仕立てれば良さそうだ。

 

レクサス・・・という非スポーツブランドには期待薄

このクルマはどうやらランボルギーニ・ウルスやマセラティ・レバンテといった5m超級のSUVになるようですが、それにしてもレクサスLF-1のデザインは華奢ですね。もっとボデーの剛性感が伝わってくるデザインにしてほしい。何事もマカン基準ってのもちょっと違う気がするけども、やはりこのクラスのSUVを魅力的に見せるには、シャシー剛性を感じさせるフワフワしない足回りと、すぐに折れそうなアンダースカートの定番過ぎる加飾はカットして、もっと全力で機能美に振って欲しい。フォグ周りの剛健な作りだったり、あまり縦方向を意識させないグリルだったり・・・もう悪口だらけだな。

 

日本VSドイツの新しい戦場になりそうだ・・・

ポルシェのSUV戦略って決して順調な感じじゃなかったし、３代目カイエンなんてさすがにどこにも居場所はないだろうと思っていたけども、マカンで示した方向に世界のスポーティなSUVが集まってくるあたりはさすがだと思う。日本の６つの普通車メーカーと、全ドイツ、それにアルファロメオ、ジャガー、ボルボ、テスラと・・・謎の台湾メーカーがマカンの首を狙っている！？　ジープとランドローバーは！？

 

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