EVは走りが楽しい
テスラ・モデル3が北米市場の乗用車部門・常勝のホンダ・アコードを抜いて単月ではあるがトップセールスセダンになったらしい。いよいよ電動化の足音がリアルに大きくなってきたようだ。少なくない日本のオッサンユーザーは「そんなにエコカーがいいのか?」と訝しがっているかもしれない。アメリカでも日本でも「電動車」を選ぶユーザーの多くは、エコ性能ではなく「ドライビングの楽しさ」が動機になっているのだから、ちょっと的外れな感じもする。テスラが提案した「入手しやすい価格で最高のドライビングが楽しめるクルマ」、そんなコンセプトがいよいよホンダやドイツメーカーを上回る水準にまで達したためにユーザーが雪崩を売って動いた・・・ただそれだけだ。
良いクルマ
北米価格でわずか31,000ドルから展開されているテスラモデル3の加速性能はかつてのランエボに匹敵し、純正アップデートで簡単にGT-R並みにまで引き上げられる(価格は2倍くらい)。テスラのEVよりもドライビングに優れたエンジンによるクルマを作れる見通しが立たないメーカーは、今後どんな姿勢でユーザーと向き合っていくのだろうか!? テスラなど「見て見ぬ振り」をして、あの手この手のセールストーク頼みで、何も状況がわかっていないユーザーを必死で囲い込んで行くつもりか。決してエンジンがダメというわけではない。テスラの好調とシンクロするように北米市場では、90年代にドライビングの楽しみを提供するためだけに開発されてきた日本のスポーツカーが中古車オークションでとんでもない高値で取引されるようになっている。北米市場のユーザーが何を求めているかわかる気がする。ちなみに同じ90年代のドイツブランド車はなぜか全く評価されていない・・・。