現状のトヨタはMAZDAの敵ではない
トヨタが次世代のRAV４やハリアーで、CVTを止めてトルコンATに変えてくる可能性はあるかもしれない。グループ会社のアイシンAWからは横置きエンジン用のトルコンATが複数用意されていて、プジョー、シトロエン、ボルボなどに提供されている。MAZDAもアイシンAWからAT部品の供給を受けて自社で設計して組み立てている。日本市場向けのVWは故障リスクが高いDCTが使われているが、日本よりもフィールにうるさい(？)中国市場ではVWゴルフにもアイシンAWのトルコンATが採用されている。近年になってCVTが大きく進化した！！とカーメディアに書いてあるけど、輸入ブランドはなかなか採用してくれない。まあ乗れば理由はすぐにわかる。CVTのポルシェやBMWはちょっと笑えない。CVTのスカイラインという黒歴史が存在したけど。
ヴェゼルの進化
ホンダ・ヴェゼルは、初代のハイブリッドでDCTを組み合わせていたが、２代目になりトルコンATへと変化した。MAZDAにとって新型ヴェゼルの脅威はデザインではなく、このトルコンATを採用した最新のe:HEVの仕上がりだ。先代のDCTはダイレクト感こそあって力強いフィールが魅力だったが、低速時のゴリゴリしたフィールが騒音とともにフロアに伝わるなど難点も目立つ。Sモードで加速すればハイブリッドとは思えない爆音がホイールハウス、エンジンマウント、ミッション、ハンドル、シート、アクセルから一斉に車内に鳴り響いた。むしろホンダ自慢の軽自動車で採用したら面白そうだったが。さて新型は「MAZDAっぽさ」を愚直に目指したかどうかはわからないけども、2代目ヴェゼルに注がれたホンダの知見は、ミッションの変更というだけで、トヨタよりもやはり数段上だとわかる。CX-５のコアなファンを引っ張っていきそうな、本当の脅威は間違いなくヴェゼルだ・・・。
