第８世代の展望
2030年までに電動化100%を達成するMAZDAにとっては、これからの５年間のラインナップの変化には、期待と不安が入り混じる。全てのモデルに電動デバイス(駆動モーター)が搭載される中で、新型エンジン(スカイアクティブZ)の開発&2027年投入まで示唆されている。またロータリーエンジンも市場投入へ向けて順調な開発が進んでいるとしている。
直６ガソリンをスカイZのスーパーリーンバーン燃焼で高効率化させ、電動デバイスを加えて、CVTを配したHEVと同等の燃費性能(上級モデルでも20km/L)を目指しているようだ。日本や欧州のユーザーにロータリーと直６ガソリンを売るまではBEVに全力投入はできない。そんなメーカーの熱意を感じずにはいられない。MAZDAの発表からもロータリーと直６ガソリンへの言及が目立つ。これはスポーツカーやセダンの復活の予兆と考えるのが自然だろう。
MAZDAの美点
ロータリーも直６ガソリンも、年産100万〜200万台規模で展開するMAZDAだからできる荒技であり、トヨタ(1000万台)やホンダ(400万台)では、なかなか決定は難しいだろう。逆にLFAやNSXのようなスーパーカーの生産はMAZDAにとっては非常に困難だが、トヨタやホンダの資本力なら、ブガッティやアルピーヌのような手作りファクトリーを社内に用意できてしまう。
高価格のスポーツカーは注目を集める存在ではあるが、「ブランド力」を広める要素は他にもたくさんある。手頃な価格で納期も短くて供給が安定しているMAZDAが、1年待ちが当たり前のトヨタやホンダよりも高品質なクルマを作ることで高く評価され、業績も伸びている。いくら良いクルマでも買えないフェアレディZではファンは強制的に離れざるを得ない。MAZDAやスズキの真面目なビジネスは世界で正当に評価を受けている。
後記
最後までお読みいただきありがとうございます。この投稿は2024年12月5日時点での情報をもとに記述しています。今後とも日本市場で展開する自動車メーカーについて思うところを綴っていきたいと思います。
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