電光石火のBEV化完了!!
MAZDAが大型SUVを作っている期間に、BMWは素早いフットワークでBEVのラインナップを増やした。2013年にi3という小型BEVを発売し話題になったが、BMWが本気を出したのは2020年からで、iX(1098万円)を皮切りに、iX3(922万円)、i4(910万円)、i7(1642万円)、iX1(664万円)、XM(2130万円)、i5(1048万円)、iX2(756万円)、i5ツーリング(1070万円)の9車種が2024年上旬までに日本でも発売された。
東京都在住だとEV補助金が100万円ほど貰えることを考えると、BMWにしては価格が抑えられている。テスラ、ヒョンデ、BYD、日産などのBEVは、航続距離が400kmを超える「ロングレンジ」(ヒョンデは「ヴォヤージ」)という割高なグレードが用意されたりするが、BMWの場合は、現行で一番短い航続距離のiX2でも460kmは確保されていて、航続距離を気にして買うモデルはない。ちなみにカーメディア激推しBYDドルフィン・ロングレンジ(374万円)の航続距離は476kmである。
賛否両論あり
筋金入りのBMW好き、ドイツ車好きにとっては、アジアで生産されるBEVとBMWで比較検討などするわけはない。BEVが欲しいから買うわけではなく、BMWがBEVを作ったから乗っておかないといけないという義務感から選んでいるらしい。知り合いのBMW好きはみんなマイホーム派で、充電設備を付けるとさらにEV補助金が増額されることも背中を押している。
初期に発売されたiX3は、ベースモデルのX3のフルモデルチェンジに合わせて発売が終了している。ICEとBEVを同じプラットフォームで開発してしまうBMW方式に関しては、専門家(と呼べるような人々)からさまざまな意見がある。福野礼一郎さんは、BEVとの一括企画になってICEも重量増でダメになったと断罪していたが、新型X3とCX-60を乗り比べたベストカーの水野さんは、MAZDAを嫌う余りにX3を大絶賛していた。