BEVを買う機会
BMWファンがBEVを受け入れて、ポルシェやアルファロメオのファンが新型BEVに歓喜しているのだから、MAZDAファンもMX-30REVを購入しよう!!という想いはある。しかしMAZDAの場合は、同時進行でCX-60が発売されてしまったり、直列6気筒のセダンやクーペ、あるいはロータリーの新型スポーツカーの発売を匂わせていて、2025年の後半にはロードスターのスペシャルモデルを発売するなど、ファンがMX-30REVへの関心を持たないようメーカー側が立ち回った節がある。
ポルシェやBMWと比べても、MAZDAは世界が注目するようなコンセプトモデルを多く発表してきた。新型エンジンの開発もままならない欧州メーカーに対して、新規で直列6気筒エンジンを開発した。ICE大好きな保守的ユーザーにとってはMX-30REVはちょっと受け入れ難いものがあるらしい。関東MAZDAの私の担当者は還暦を過ぎた大ベテランだけど、MX-30REVについて訊いたらボロクソな評価が返ってきた。
MX-30は今も輝いている
CX-60よりも高額なスタート価格で売りにくいのに加えて、1ローターだと振動や騒音が想像以上に酷いのだそうだ。あくまで想像だけど、メーカーから販社に対して、MX-30REVは「あまりムキになって売らなくていい」などと言われてるのかもしれない。観音開きドアや、ボデー色ブラックでルーフサイドがメタリックになった塗り分け塗装に「一目惚れ」して、ユーザーの方から勝手に買いに来るクルマってことなのだろう。
MX-30に対してカーメディアは地味な反応しかできなかったが、まだまだ日本メーカーでも、華やかなイタリア車&フランス車や、乱立するメーカーがデザインで激戦を繰り広げる中国メーカー車に負けない力があることを存分に示したクルマだと思う。日本がもっと好景気ならば、MX-30のようなオシャレなクルマが注目されたことだろう。