BEV2巡目のBMW
前述のように福野礼一郎さんにボロカスに言われようとも、BMWは2020〜2025年をEVシフト最優先で突き進んだ。BEV専用プラットフォームを開発しなければ、テスラやBYDに勝てないという固定概念を見事に打ち壊してBEVの勝者になった。「EVは全然利益を出していない」と指摘するかもしれないが、欧州メーカーであるBMWには選択肢はなく、利益を出すこと以前に生き残ることに意味があった。
2025年の9月に発売予定の新型iX3から、BEVのライフサイクルは2周目となる。次世代BEV「ノイエクラッセ」という新技術が搭載され、航続距離は800km級まで拡大し、400kw急速充電で1分ごとに35km分の充電が可能になるらしい。自宅充電で800kmも走れるならば、1日中ロングドライブしても使いきれない。先日CX-5で山梨県のクリスタルラインを走破し、帰路に十石峠〜秩父経由で峠を堪能したが400kmも走っていない。
世界を知るMAZDA
2027年からはMAZDAがBEV専用シャシーで勝負するらしい。トヨタ、ホンダは様子見を決め込んでいて、BMWはICEとの共通シャシーで妥協する状況なので、茨の道ではあるだろうけど、あえて難しい環境で勝負して結果を出し続けてきたのがMAZDAでもある。ラージにはPHEV、スモールにはREVが設定されて、これがMAZDAのBEVシフト1周目で、専用シャシーが2周目となるが、日産がバッテリーの調達コストに苦しみe-POWERを作ったことが大きなヒントになっているかもしれない。
「意志あるフォロワー」を宣言するMAZDAのBEV戦略は、パナソニックエナジーおよびテスラスーパーチャージャー規格との契約締結で、その意味がある程度は明確になった。欧州車に憧れたクルマ作りに始まり、フォードとの協業で成長し、韓国、中国、アメリカなど国籍を問わず成功する外国メーカーを尊重する姿勢はブレてない。BMWと同じく中堅メーカーゆえの度胸ある意思決定でEVシフトを勝ち抜くのではないか!?と期待している。
後記
最後までお読みいただきありがとうございます。この投稿は2025年6月19日時点での情報をもとに記述しています。今後とも日本市場で展開する自動車メーカーについて思うところを綴っていきたいと思います。
- 高級車=◯◯仕様。それが世界基準なの!?
- 高品質神経症患者にオススメするローテク・スペシャルモデル
- 非・北米メーカーによる「アメ車もどき」対決!!
- 電動車 VS ホットハッチ
- 隣人が乗っててもスルーできるレベルの輸入車は!?
- 進化系フランス車・・・は新しい世界基準を作る。
- 輸入車は自然吸気に回帰したほうがいい・・・ルノートゥインゴGOGO
- 輸入車のハードルが高過ぎる
- 輸入車がお買い得って本当なの!? 5選
- 賃金が上がらない日本市場で当然のように売れてるクルマとは!?
- 貧乏だけど、クルマはエンジンで選びたい・・・。
- 話題のルノー・アルカナはハイテク・ロシア車!?
- 話題のシトロエンC4への考察
- 設計が矛盾しているクルマ5選
- 街中で見かけたらそっとスルーしたいクルマ・・・その3
- 街中で見かけたらそっとスルーしたいクルマ・・・その2
- 街中で見かけたらそっとスルーしたいクルマ・・・。
- 藤原清志副社長の退任。今後のMAZDAは!?
- 英メディアのCX-60評価は「フツー」だってさ・・・
- 若返り新型クラウン と リタイア向け新型3シリーズ