高級車の境界
2000万円以上するハイエンドな英国ブランド車が超高級SUVを定義しつつあり、1200万円くらいから大人気のレクサス、メルセデスのフラッグシップSUVが用意されている。これらのモデルはほとんどの人が「高級車/高級SUV」としてほぼ一致した認識を持っている。アメリカ、中国、日本など格差が社会問題化している経済大国において「成功者の象徴」として機能している。
一方で、メルセデスやレクサスのセカンドグレードのSUVや、BMW、アウディ、ジャガーなどのフラッグシップSUVは、人によっては「高級車ではない」と言うだろう。2000万円を超える価格のSUVに乗っているハイ・ソサイエティな人々ではなくても、これらのSUVには「特別なステータスを感じない」と思っている人が一定割合いる。東京都多摩地区で当たり前に走っているから珍しくもない。
BMWとアウディの躓き
BMW・X7やアウディQ7、Q8はまだデビューしてそれほど年数が経っていないこともあるが、中古車価格においてメルセデスGクラスやレクサスLXに大きく水を開けられている。もちろん中古車価格こそがクルマの価値だなんて思っていない。「俺はビーエムが好きだからX7を選ぶ!!」という人の価値観を否定するつもりは毛頭ないし、そんなスタンスこそがクルマ好きの本質だと思っている。
BMWもアウディもX7やQ8を豪華に仕立ててブランドステージを押し上げようと画策しているが、本来のメインターゲットだったはずの中国市場から相手にされない状況に陥っている。BMWやアウディであっても、やや諦め気味であるハイエンドSUV市場に、今度はMAZDAが参入する。