ジャンル別の自動車ブランド格付

「ピープルムーバー」部門

両側スライドドアを備えたミニバン、3列仕様のSUV、ピープルムーバーの競争が激化し高いデザイン性を求められる時代になった。旧態依然なスポーツカーよりも、ずっとスタイリッシュなライフスタイルに寄り添えるハイセンスなスライドドア車&3列SUVが高い注目を集めている。

1・トヨタ(Toyota Motor Corporation)

アルファード、ランドクルーザーは支配的な日本市場だけでなく、世界各地でハイセンスでステータス性もある「ファミリーカー」として受け入れられている。VW、ルノーのような「半官半民」ではなく、トヨタが民間企業として自由にクルマづくりをしてきたことによる大きな成果だと思う。

2・プジョー(Automobile Peugeot)

トヨタのピープルムーバーの開発力をいち早くに認識し、協業によって現行「リフター」を誕生させた。貨物車ベースとは思えないスマートな佇まいは、日本導入が決まると予約が殺到した。この「リフター」のスマッシュヒットの後から、日本メーカーのミドルミニバンのデザインが飛躍的に向上した。

3・フォルクスワーゲン(Volkswagen)

トヨタほど目立ちたくはないけど、特別なミニバンが欲しいというユーザーの受け皿になっている。スライドドアのシャランはモデル廃止になってしまったが、ヒンジドアのゴルフトゥーランと共に日本の街中でよく見かける。シャランに代わってBEVの「ID.BUZZ」が年内にも日本に導入されるらしい。

4・ホンダ(HONDA MOTOR CO.,LTD.)

オデッセイ、ストリーム、ステップワゴン、フリードなど傑作ピープルムーバーをたくさん生んできたブランド。ミニバンのユーザーからの忠誠度は高く、途切れることない人気があるのだけども、残念ながら4輪車の経営にはどこか弱気な姿勢が目に付く。

5・メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz AG)

日本ではやたらと高級車イメージが強いが、Vクラス、GLS、GLBなど3列シート車でも存在感を放っている。2010年代からのデザイン性の高さは、高級車はもちろんだけども、ピープルムーバーでも存分に生かされている。

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