章男社長しかできないこと
2009年の社長就任以来、幾多の難局を切り抜け「経営者」としての能力を十二分に発揮し、86、レクサスRC、GRヤリス発売、WRC&スーパーGT参戦、ルマン3連覇など、クルマ&ドリフト好き社長として「有言実行」と言える結果も残した。(日本社会の構造上)サラリーマン社長では絶対にできないような仕事ぶりだ。重ね重ねになるけど、どうも安倍晋三前首相を見ているようで手放しで感激はしていない。「GRヤリス」と「憲法改正」は選ばれしリーダーにしかできない仕事であり、今の日本社会ではそんなリーダーになれるかどうかは「生まれた瞬間」にほぼ決まってしまう。豊田章男氏も安倍晋三氏も自らに与えられた運命を受け入れて、その使命に従って仕事を全うしただけだ・・・僻みの感情はない、ただただ素晴らしいこと。
トヨタとは・・・
そんな運命の元に生まれた社長も、いよいよ経営者として最後の仕事へ向かおうとしている。すでに「製造業」としての拡大フェーズは数年前に終了宣言し、生産拠点の整理・集約に入っている。GDP上昇が続いている地域に新たに生産拠点を増やすなんてことをやめてから毎年2兆円の利益が出ている。話がだいぶ脱線気味だけど、2018年からの3年間の新車ラッシュにおいてトヨタは、かなりの力技で「EV化への興味を沈静化」させる方向に舵を切った。来年発売のEVモビリティやレクサスUXeといったピュアEVモデルも目立たないように用意しているけど、「俺たちはトヨタだ!!テスラではない!!」とのメッセージが込められた怒涛の新車ラッシュだ・・・。