新車ラッシュに込められたメッセージ
「どれだけ『EV化』を排除して新車を売ることができるか!?」さすがに2兆円の利益があるし、よっぽどのことがない限り失敗する気もしないので、市場を使って余裕の「実験」を敢行している。2018年以前から用意されているTHSやFCV、あとは自然吸気ガソリン&CVTという90年代以来の形態(熱効率にはこだわっているけど)。2009年以前からあるTHSやFCVに対しては社長はあまり興味がなさそうだ(PHEVは限定発売)。TNGA、ダイナミックフォースエンジン、1.6L直3ターボがブランドの看板になりつつある。完全にEV化議論を「おちょくっている」メーカーだと思う。トヨタがやっているので自動車評論家も何も言えず(MAZDAには手厳しいが)。これも創業家出身のカリスマ社長だからできる仕事なのだろう。
欧州共通のヒール役
欧州のCO2排出罰金ルールでも余裕なのがトヨタ。厳しくすればするほど地元の欧州企業は干上がって、トヨタばかりが有利になってしまう。今後はマツダ以外にも欧州市場でトヨタにOEMを求めるメーカーが続出しそうだ。THSを強引に締め出すために「HVアウト&PHEVセーフ」ルールが欧州各国のスタンダードになるんだとか。まるで「トヨタ侵略防止法」だ・・・。2000年頃にルノーと組した日産や、ローバーを助けたホンダのように、相変わらずの「域内入場ルール」をトヨタに従わせたいらしい。アメリカ&中国などどこでもやってる世界の常識であるし、日本市場はそれ以上に閉塞している。ドイツなど報復が大好きだから、簡単には許してくれないだろう。ミラクル妥協案としてトヨタがスバル、マツダを連れて「ストランティス」電撃加入し、フェラーリのエンジンを積んだレクサス車まで登場するかもしれない(すでにアライアンスは組んでいるし、フェラーリの悩みも解決!?)。
「表」と「裏」があるから面白い
トヨタに限った話でもないけど、これだけの巨大組織であれば見る角度によって様々な表情を見せてくれる。最初から善悪でトヨタを語るつもりはないし、それにしてもアヤフヤな内容だったけど、非常に興味深い「表」と「裏」がある企業だといえる。BMW、スバル、マツダのファンからしてみたら、「トヨタに苦しめられている」&「トヨタに助けられている」の両面をまざまざと見せつけられている。一つだけはっきりしていることは、トヨタを基準にして自動車メーカー各社を語る連中は、「表」と「裏」が見えてないってことだ。AJAJの連中とか、ヤフコメの老害とか・・・。