トヨタ&レクサスのFRの現状
FRシャシーがやや過剰にもてはやされるけども、MAZDA、ポルシェ、ジャガーのように長年ピュアスポーツカーを作り続けてきた、あるいはメルセデス、BMW、日産のようなハイエンドなグランドツアラーを志向してきたブランドにおいては意味がある設計だと思う。しかし先代クラウン、レクサスLS、IS、LCのような存在意義が見出しにくいクルマが並ぶトヨタ陣営はFRにこだわる意味があるのだろうか。
LS、IS、LC、RCの4車種も遅かれ早かれKプラットホーム化あるいはEV専用プラットホーム化の運命から逃れられないだろう。現状のグローバルで4車種合わせても5万台/年くらいでは、もはやどうにもならないし、車両価格も年々高くなるだけだ。MAZDAのようなFFモデルと同じラインで作る「混流生産」を導入すればいいのだろうけど・・・いやいやトヨタの厳しすぎるコスト管理下では無理。
クラウンは複数シャシー!?
新型クラウンの一部のボデータイプはFRシャシーのまま残るのではないかという噂もある。レクサスと共通のFRシャシーでは、Kプラットフォームのシャキシャキ感には及ばないかもしれない。スープラや86をトヨタ&レクサスのFRプラットフォームで作らないのは当然に理由があるし、トヨタも自らのFRシャシーの弱点を熟知しているのだろう。
レクサスLSやLCで何のインパクトも残せなかった。プレミアムドライビングサルーン&プレミアムGTクーペを揃えたが、テスラ・モデルSの進撃を止めることはできなかった。世界のプレミアムユーザーは、ブランドネームよりもダイナミックな走りを選んだ。不屈のトヨタだから、クラウンをEV化してFRで仕立ててくる可能性もあるけど、これはトヨタの敗北宣言かもしれない。