日産は仕事が早い
LSやLCと同じシャシーで新型クラウンを仕立てたところで、先代からどれだけ変化が得られるのか。社長自ら「キープコンセプト」のまま進んでいたクラウン開発をストップさせたらしい。クラウンがFFベースで登場し「あの噂」は無くなったと思っていたが、FRになるという噂のクラウン・セダンは山口県の某工場で製造されているだろうか。
日産はトヨタ&レクサス以上にFFへの集約が進んでいる。VQ37を搭載したFRシャシーで登場した初代スカイラインクロスオーバーが、北米向け(インフィニティQX50)は2017年のフルモデルチェンジで2代目はいきなりFFベース化された。現行のインフィニティのSUVは全てFFベースになっている。この頃からスカイライン、フーガ、シーマ、フェアレディZそしてGT-Rの行く末を案じる声が出始める。
FR廃止の余波
FF横置きでずっとやってきたホンダの北米での人気は衰えを知らない。トヨタと日産は「高級車=FRシャシー」というテンプレを守ってきたけど、EV専用シャシーの開発リソースが必要になった今では、ホンダを追従する意味でもFRシャシーは真っ先にリストラすべきプラットフォームということになった。
トヨタと日産が新規のFRシャシーの開発を凍結すれば、ドライブシャフト製造など行き場を失ったサプライヤーは新たな受け皿を探す。業界全体の予定調和でスバル、MAZDAがそれらのサプライヤーと懇意になるというのが、トヨタ系列全体における取り決めなのだろうか。