日本メーカーの実力
現実的なチョイスとして、ホンダ・ZR-Vのe-HEV版が有力候補だろうか。1.5Lターボも動力性能は申し分ないが、CX-5の2.5L自然吸気と燃費は大差ないだろう。スバル・レヴォーグの2.4Lターボあるいは1.8Lターボなら、WRX・S4より車重があって車体のハネは少ないと想像できる。さらにクラウンクロスオーバーのレスポンス重視と言われている2.4Lターボ・ハイブリッドと、MAZDA・CX-60のディーゼル&マイルドハイブリッドくらいだろうか。
実際に乗ってみないと何とも言えないが、ここにプリウスの2.0Lハイブリッドが有力候補として加わってきそうである。「コモディティ」ではなく「愛車」として開発したと言うならば、「わ」ナンバーで大量に供給されるクルマ(ノートe-POWER、ヤリスクロス、CX-30など)よりも優れた乗り味が強調できるだろう。あの19インチは単なるプレゼン用なのか!?それとも走行性能を担保する重要な要素なのか!?
MAZDAが大径化をリードした意味
TNGA-Kを使うクラウンクロスオーバーは21インチタイヤを履きこなすらしい。前述したがTNGA-Cの16インチ(カローラフィールダー)は、CX-5の19インチよりも入力がソフトな印象は間違いなくある。そして17インチのCX-5はどこかフワフワしていて座りが良くないと感じた。MAZDAは大径ホイール化こそが「コモディティ」から抜け出す鍵だと考え、そこから逆算して第六世代シャシーを設計したのかも知れない。もちろん見た目もかっこいいが・・・。
そんなMAZDAの「愛車」思想に対して、「敬意を持ちつつパクる」という決定をしたトヨタの新世代モデルにおいても「大径化」が進むのも自然な成り行きと思われる。TNGA-Bを使うヤリスクロスの17インチは言語道断な乗り味だったけれども、MAZDAの影響化にあるとされる「C」と「K」ではそこそこ上手くいく可能性がある。来年の西伊豆スカイラインにはトヨタの新型車が溢れているかも知れない。