日本メーカーの考えること
かつての日本メーカーには280psの自主規制があった。これはユーザーの危険な運転のリスクよりも、壊れない日本車という評判を守るための合意だったのではないかと思う。この規制をぶっ壊して2007年に登場したR35GT-Rは、エンジンやミッションにかなりのお金がかかったようだ。乗用車離れした出力&トルクに対応できるDCTを愛知機械工業が担当した。GT-R用ミッションで名前を売り、海外ブランドからも受注が来ることが期待されたが、Z30A型ミッションはGT-R以外の採用はない。
MAZDA、スバル、三菱など日本の中堅メーカーが、高性能なスポーツカーを作らなくなった理由は、EVシフトが進む中でミッションへの投資が悩ましいのだろう。300ps以下のスポーツカーなら問題なく作れるだろうが、400ps、500ps級の出力が当たり前になっているスーパースポーツカー市場に参入するには、専用ミッションが必要になる。
開発は不可能
ブランド存続のためにもスポーツカーの開発は予定されているだろうけども、どうやらこれらのメーカーでは、加速性能を際限なく伸ばすことが可能なBEVで、スーパースポーツを企画しているようだ。イタリアのスーパーカーと同等の加速をテスラのサイバートラックが実現してしまった。もはやサーキット向けモデルではICEは限界を迎えている。
無能なかAJAJカーメディアは、このようなメーカーの開発事情など全く意に介さずに、根拠のない日本メーカーの批判ばかりを繰り返していた。その影響下にある機械オンチな読者(高齢ユーザー?)も、日本メーカーの後ろ向きな姿勢に文句ばかり言っているが、免許返上までの間に、自身の理解が全く足りていないことを認識する日は来るのだろうか。