既存ロードカーの「闇」
欧州ブランドの日本向けインポーターは、2000年以降に日本メーカーで手薄になっている「ロードカー」ばかりを選んで導入している。しかし物価が安く、まとまった数の販売も難しい日本で利益を出すのは絶望的に難しい。北米ではBMW330iが4万ドル程度だが、日本ではかなりデチューンされた318iが495万円で売られているのも仕方がないことだ。日本市場でドイツメーカー車を売ってくれるだけでも感謝しかないのだけど、輸入ロードカーには「闇」が多い。中国や韓国ではしばしば叩かれているけど、国産車が9割占める世界で唯一の国である日本では輸入車とは「大人の趣味」に過ぎない。サバゲーやヨットの用具の流通過程の「闇」を社会問題と捉える人は少ない。
再び良質なロードカーが生まれる!?
日本でドイツ車が売れた2000年代においても、福野礼一郎氏はランエボXはM、アルピナ、AMGのモデルを完全に超えている書いている。スバルやMAZDAのユーザーも同じく、ドイツ車に全く負けていない直進安定性を誇るフラッグシップに満足していた。しかしスバル、MAZDAが2010年以降にアメリカナイズされ、レガシィやGJアテンザは日本向け「ロードカー」としては大き過ぎる存在になった。ドイツメーカーと同じくFRシャシーを抱えるトヨタと日産は、2000年よりも前の段階でRWDモデルを日本向けロードカーとして仕立てることの難しさを認識していたのだろう。レクサスにしてもスカイライン、フェアレディZにしても日本向けを感じさせる部分はほとんどなかった。