アクティビティ
ドイツの森の中を貫く一本道を3シリーズツーリングが駆け抜けていく情景は、BMWの原風景の一つだと思うが、日本だと、岩手県、秋田県、青森県まで足を伸ばせば、雄大な風景にどこまでも続く一本道で「本物のグランドツーリング」を実感できる。それぞれの地方には過去に走って印象深い道路があるけど、東北地方のスケール感は別格だ。BMWに乗るなら毎月のように東北を旅行したい。
関東地方や中部地方にはさまざまな観光道路が作られてきたけども、その多くは絶景を見るための山岳ルートが多く、BMWの走りを楽しむには勾配がキツ過ぎる。GRヤリスやスイフトスポーツのような軽量かつ出力が高いコンパクトカーのユーザーは楽しいだろうけども、BMWやアルファロメオのような日本の気候に合ってない繊細なエンジンを積むブランドだと気が引ける。
欧州への憧れ
BMWやアルファロメオみたいなスポーティで運転が楽しいクルマで、日本のハードな気候に耐えて、強烈な急勾配を伴う区間を痛快にドライブしたい・・・というユーザーに支えられているのがMAZDAだ。「欧州車に憧れ過ぎ」とかいう冷ややかな声があるけども、ユーザーやファンからすれば「もっと憧れてくれ!!」というのが正直な想いだ。
この世界から、MAZDA、BMW、ポルシェ、アルファロメオの4つのブランドが消滅したら、クルマを趣味で所有するのは、ワンオフでスーパーカーをオーダーするような大富豪だけになりそうだ。日産GT-RやレクサスLCなど派手な外見と大排気量エンジンのモデルで、人々が集まる場所に出かけていくのが好きな人ならニーズに合っているだろうが、グランドツーリング趣味の人にはそんなモデルは不要だ。