BMWは不滅だ
数年前に「マツダがBMWを越える日」という本が発売された。10年以上前からブログで細々とMAZDAの価値はBMWにも負けていないと「自分なりの価値観」を綴っている日々はとても楽しかったが、こんなタイトルを掲げた本がでてきてしまうと、自分の主張が認められたようで嬉しい半面で、アンダーグランドだと信じてきた価値観が、いきなりメインストリームに変わってしまい動揺もあった。
MAZDAが期待を裏切らずに、グランドツーリング趣味を楽しめるクルマを作り続けていることに疑いの余地はない。それでも素直に白状させてもらうと、2000年頃に免許をとった世代には、憧れのクルマとして忘れられないのは、BMWの強烈なまでのアイコンだった「E39系M5」だ。高級セダンであり、一流のグランドツアラーであり、脅威の最高速を誇るスーパーカーでもある。
ファンの望む形
端正なフロントマスクに、伸びやかなサイドライン、そしてスポーツセダンとしての「塊」をイメージさせる洗練された美学があった。日本人デザイナーの作品ゆえの親近感もあったかもしれない。2000年代後半になってクリス・バングルがBMWのイメージをことごとく変えていった後も、E39系5シリーズの残像はBMWブランドに宿っていた。ちなみにバングル・デザインは決して嫌いではない。
いつの日かBMWは原点に回帰するだろうという期待はずっとあり続けるのだけど、新しいマーケティングの時代を感じさせる、電動車のi8や、8シリーズクーペなど後から出てくるフラッグシップ級モデルは、もはやどこの国でデザインされたか不明なほどに、激しく弾けたような出オチ感がある。永島デザイン、バングルデザインでは時代の求める変化に対応できないのかもしれないが、ブランド分けしてでもオールドスタイルのBMWを楽しめるモデルを残してほしい。