アメリカ市場を全く視野に入れていないプジョーは、やはりドイツのメジャーなブランドに比べると、どうも「二流」といった感じが漂ってますが、この度心機一転ディーゼルで日本市場の攻略を目論んでいるようです。やっとトヨタの系列サプライヤーからトルク不問でガソリンorディーゼル不問の万能横置きATをゲットしたことで、日本でもクレームが来ないレベルの2ペダル&ディーゼルが出来たようです。VWやBMWと違ってディーゼルにはしっかり尿素処理も搭載されています(コスト掛かってますね!)。
それ以上に印象的だったのが、FMCで2代目となった3008の完全にコンセプトが一新された内装です。え?これは単なる308のクロスオーバーじゃないのねー。エクステリアは既存のプジョースタイルを踏襲していますが、中身は数年前にどこかのモーターショーに出ていた「エグザルト」というコンセプトカーのイメージが可能な限り市販モデルで再現されていますね。「エグザルト」のインテリアは市販モデルではとても再現不能なほどにブットんでましたが、アレはかなり本気だったんですねー・・・プジョーを見直しましたよ。
ご存知の通り308は欧州COTYこそ獲りましたけども、VWゴルフからの影響が大き過ぎてプジョーらしさがあまり感じられず。ずっと放置されている508もだんだんデザインが大雑把になってライトの形状がなんとも堅苦しさを醸してました。そんな地味な最近のプジョーでは出色の作り込み具合ではないでしょうか。どうやら廃止になるRCZに代わるブランドのイメージリーダーといった役割なのだと思います。
あの鍵盤型のトグルスイッチを弄ってみたいです。このクルマの乗り味云々よりも、レバーの質感、剛性感、切り替え時のフィールを味わってみたいですね。試乗するよりもスイッチ触らせて!!!気に入ったら買いますから!!!こんな気分にさせてくれたクルマは始めてですね・・・。それからあのシフトレバーは動くのだろうか!?それとも単なるスイッチのクラスター的な突起物なのか!?とにかくシフト周りのまとめ方もこれまでのプジョー車にはないこだわりです。RCZもインパネ周辺は旧型308と同じでしたし。
日本でかなり好評のトヨタ・プリウスがやや手を抜いたところがシフトレバー周辺のデザインかなーと思います。その部分はどうでもいい!という人もいるでしょうけど、BMWなんか見ていてもシフトレバーで「BMWですよー」って語りかけるほどにオリジナリティを出していて好感が持てます。それに対してアウディとかマツダとかスバルのやる気のないデザインは・・・残念です。メルセデスのように潔くコラムシフトにして徹底的にシンプルなインテリアもなかなか興味深いですけども。
「シフトレバー有り」のデザインならば、この3008から始まる?プジョーのインパネデザインはもうBMWと双璧といってもいいくらいに感銘を受けます。願わくば、やたらと四角いステアリングや、助手席側に架かるレバー的な仕切りの材質と手触りが納得いくものであって欲しいです。今年のプジョーはディーゼルを搭載して仕切り直しを測る508GTに期待していたのですが、一気に興味がこちらに移ってしまいましたー。おそらくブランドの本命もこの3008なんじゃないかと思います。せっかく日本勢やドイツ勢を一気にまくるポテンシャルを持ったモデルが投入されるわけですから、これからプジョーの看板ツアラーとしてさらに完成度を上げていってほしいものです。