あまりのクソ映画っぷりで見ていて疲れた。なんだかんだ言ってハリウッド的なストーリーを日本映画でやっただけじゃね? まだデンゼル=ワシントンなんかの名演技を見ている方が大人として映画にのめり込む要素はあるでしょうに、なんで石原さとみの笑えてくる演技を真剣に見なきゃいけないのか? このキャラはいろいろ上から目線でヒロイン?としては全く意味分んないし。
『有事法制に一石を投げかかる』って、あんな無敵過ぎるヤツが突然に出て来たら、官邸の対応がどうこうのレベルを完全に越えている・・・。選挙が続いて妙に知識だけが拡散されたゴミな民意にヘンな共感を生んでますけども、とりあえず確実に言えることは、エヴァンゲリオンの次元で、現実の政府に問題提起することの危険さを、躊躇しない『ぶっ壊れた』監督だから作品がウケて多方面から尊敬されるでしょうね。
『スクラップ&ビルド』って世の中に不満を持っている人々にはとてもポジティブなメッセージみたいですけど、第三次世界大戦が起これば再び高度経済成長期がやってくるという発想に疑問を感じますよ。日本の国土が蹂躙されて、ドル借款、ユーロ借款、元借款で外国資本の資材屋が儲かって終わりじゃね? そこから本田宗一郎や松下幸之助が再び生まれてくる保証はないですよ。でもいろいろなところから聞こえてくるんですよね。スクラップ&ビルトだって。
そういう風潮を下敷きにして、劇中に出て来る大臣や御用学者を徹底的にクズに描いて、アメリカ政府の描写も極めて一義的で、そして社会性が乏しい生態が不明なオタクだらけの若者チームが大活躍ですか。いやー!この構図があまりにも痛々しくて、見ていて『くだらねー』って思いましたね・・・。視聴者をバカにしている!!!と思う。これは直感的に嫌悪感を示さなければいけない作品だと私の第六感が。
まあオッサンライターのゴミみたいなレビューに憤ってブログで吠えているだけの私がエラそうなコトを言える立場にはないですけど、それでも『こりゃダメだ・・・』ってみんなが思っている以上に、世の中はグルグル変わっているのでは?と感じます。例えば絶対的なブランド力を持っていたメルセデスやBMWが2010年を過ぎた辺りから一気にオワコンになりましたね。日本で展開されてまだ10年ばかりなのにレクサスも終わった。アウディもポルシェも・・・もしかしたらマツダやスバルも。そりゃみんなで寄って集ってくだらねークルマ作ってブランド力だけで売ってるんだからさ・・・『王様は裸だ!」と誰かに言われなくたって気づきますよ。
勝手な想像の中で息苦しさを感じる現代人。今の日本に一体破壊すべき何があるっていうのか?都議会か(笑)? 東京のビルだったり首都高だったりなんてほとんどボロボロだし。ゴジラが壊してくれてむしろありがとう!なのかも。高層ビル群なんていまやインド、ベトナム、カタールやナイジェリアにだって当たり前にあるから、東京が1つ無くなったからといって多くの多国籍企業にとってはそれほど影響は無いし(そもそも直下地震のリスクがあるわけで・・・)。今では『東京』なんて何の特別な価値なんてない。あるとしたら日本人の内面で共有されている象徴的な部分だけじゃないでしょうか? 日本人が徹底的に考えなくなって現実逃避して、その果てのスクラップ&ビルト・・・オウム心理教じゃん。
『総理ご決断を!』って無神経な言葉をエラそうに吐きやがって。テメーが決めてみろよ!・・・え?これはもしや?視聴した日本人全てにトルーマンの気分を味合わせるっていう趣向なのかな? 判断を迷う首相・・・官邸の対策室にいる総員はトルーマンのような現実主義者。そしてスクリーンを通して視聴者もトルーマン的な判断をしている。俺たちは『8月』になんていう悪趣味な映画を見ているんだろー。おぇー。