スバルのHPがなかなか賑やかなことになっています。話題の新型インプレッサの先行予約が始まっていて、大まかなスペックも公開されています。さらに先行展示車がもうにまでディーラーに来ているようですが、なんと最寄りの東京スバル店舗にはなかなかの規模を誇っているのに展示車が無い!!!最近のクルマはなかなかデザインが個性的で、実車を見ないとなかなかイメージが掴めないですから早く見たいところですが。レヴォーグの時のように店頭に置いてくれれば往来時に見ますよ(踏み切り渋滞が起こるところにある店舗なので)。
シャシーが刷新されたからといって、先代までのインプレッサとかけ離れたものになるとは思いませんが、あれだけスバルがデカい口を叩いているのだから、試乗したらドア閉めた瞬間に「おおお!!!」となって、始めの動きだしで「きたーーー!!!」となり、一発目のアクセルをハーフスロットルにぶち込む!!この瞬間が大抵のスバル車のクライマックス!?だと思うんですが、その瞬間に「これだぁーーー!!!」って心の中で叫べるクルマになっているのでしょうか。スバルのHPにはカーメディアの編集長クラスの人々が短評を述べてますが、あまり予告されているシャシーのダイナミックな変化に注目できているものがなく、今のところまったくイメージが前進しないです。
5人くらい書いてますけど、大変失礼ですがおたくらが乗っているクルマは新型インプなの?それともフォレスター?エクシーガ?はたまたプレオ?とツッコミたくなってしまうくらいに興味無さげな内容です。インプレッサはノーマルだとCVTに危険予防装置テンコ盛りの老人&女性仕様のクルマでしかない・・・そういいう人向けだ!なんてどうでもいい認識をわざわざ紙幅が足りない短評に盛り込んでお茶を濁されたのは残念です。
個人的に今回のスバルのシャシー刷新に期待したいのは、ちぐはぐな印象があったWRX S4やレヴォーグでの上質感アップです。現行モデルはハイパワーの加速時にやたらガタガタになってしまう致命的な欠陥があって、WRX STIのスペックそのままに上質なロードカーを目指したWRX S4では、スポーティと上質を両方追う事が出来ずに、GTサルーンという土俵においてはスカイラインやアテンザの前に完敗でした。
しかしそんな話はノーマルのインプレッサにはあまり関係ないことなのかなー・・・という気が。つまりシャシーの性能が大幅に上がった効果が実感できるのが、WRX S4のガタガタする加速がスムーズでシルキーと言えるくらい滑らかになった時だと思うのです。C200だって320iだって今じゃ走りがどこか不自由で、感動とはほど遠いところに着地しているので、WRX S4が酷いというコトはないですけども、スカイライン350GTに真っ向から挑んで300psを受け止めるシャシー作りで実力差を見せつけられた格好です。
それに比べればインプレッサはCセグの軽快なサイズに縦置きAWD(しかも水平)というメカニカルな付加価値が加わって商品力を構築していました。元々構造的に横置きFFよりもNVH的には不利な設計ですし、AWDですからハンドリングもやや雑味があって当たり前です。結果としてVWやマツダのCセグがクラスの頂点だとされて非常に好評なのを指を咥えて見てるだけ・・・とはいっても全ては設計に由来する(?)弱点ばかりですから、シャシーを変えて簡単に解決できる案件でもない気がします。よってスバルが本気でシャシーを作った結果、それがそのまま横置きFFのVW、マツダ、PSAを越えて来るとはにわかに信じられないのです。・・・まあつまり今回のシャシー変更は中長期的な目論見として上級グレードの商品価値を上げて、ブランドの高級化(プレミアム化)を睨んだものなのだと思うわけです(FA20DITを積んだ時に真価を発揮するシャシー?)。
それでもせっかく刷新されたわけですから、たとえ1.6L自然吸気ユニットを搭載するグレードであっても、なんらかの進化は感じ取れると思うのです。しかし先行予約段階の今のところは買うグレードが無いなー。全てのグレードが「eyesight」ですからMTの設定は無いようです。今後わざわざMTの為だけに「非eyesight」を作るのでしょうか。スバルは以前に「雪国ではAWD&MTが必要不可欠という人もいる」として、インプレッサにMTを残すことに関する自ブランドの使命を語っていましたが、それはまだまだ有効なのでしょうか・・・。