・・・と言ってみたかった。
ということで服部尚貴氏によるマークXのインプレ動画です。
なんで343万円にもなっちゃうのー!!ほんの2年くらい前までは2.5L(V6)の最上級プレミアムで300万円だったのにさー。フルモデルチェンジも無いままに43万円も上がるもんですかねー。まあ6気筒のFRセダンのフル装備モデルが350万円以下っていうんだからまだまだお安いのかもしれないですが・・・。「価格相応」を武器にガンガン値上げしてくるけど、日本市場の最大手メーカーがそういう姿勢だと他も追従しちゃうって!!
ベースモデルは以前は250万円でしたけど、いったいどれだけ値上げしているのかトヨタHPに見に行ったところ、265万円〜というマトモな価格になってましたが、それにしてもグレードの「格差」がデカいな・・・。ホンダ・アコードもマツダ・アテンザも最上級グレードでないと本革シートがオプションで選べなかったりするので、マークXもそれと同じ対応なんですけども、ちょっと露骨だなーと思うのは、コクピットの中でも運転席やナビシートから目に付きやすく、どことなくクルマの「格」を示すセンターコンソールの前方のパネルに使われる素材があからさまに変えられていることですねー。
ベースグレードの「G」ではなんといまだに木目が・・・。中間グレードの「S」では安っぽい黒塗装のプラスチック。そして最上級の「RDS」ではスポーティなカーボン調です。これを見せつけられると、いざ買うなら「250RDS」の343万円か、「350RDS」の385万円に落ち着きそうです。あれ!?2.5Lと3.5Lでは40万円しか差がないのか!!クラウンでは80万円、レクサスISやGSでは90万円も違うのに・・・なんて余計なことに気がついてしまうと「350RDS」をお買い上げ!!ということになります。300psオーバーのFRスポーツセダン!!で有頂天になってしまうと、このクルマの5年後の下取りが100万円を下回るという事実を見逃しそうです・・・。トヨタが一念発起して「350RDS・6MT」なんて作ってくれれば話は別ですけど。
「250RDS」の343万円はジャンルこそ違えど、「スバルBRZ・GT」や「マツダロードスターRF」といったなかなか気の利いた「プライベートマシン」候補とガチンコになる価格です。この3台はいずれも高速道路も林道も全天候でガンガン走れる「オールインワン」。100km/hで巡航するとエンジン音がやかましく、ドライビングポジションも融通が訊かない某ブランドのCL◯180みたいな「駄作」ではないですけども、なんだかトヨタさんだけ・・・あまり真剣さが伝わってこないなー。FRのスポーツセダンなんてホンダもマツダもスバルも作りたくてウズウズする設計だと思うんですけどねー。市場がそれを許してくれません。現状の日本メーカーではトヨタと日産だけに与えられた聖域になっています。
FRスポーツセダンをせっせと仕立てるトヨタと日産はたしかに「偉い」のですが、服部尚貴さんのコメントの「セリフ感」にも現れているように、10年前のクルマを「延命」して売るトヨタのビジネスモデルが随所に透けて見える度に「ガッカリ」を伴うクルマでしかないのも事実です。FRで6気筒で300万円台でどんな速度域でも心地よく走れる!!という「ポジション」に重きを置いていて、それ以上に「飛び道具」を積み重ねて「歴史的名車」に仕立てる(例えばMT)という発想はとりあえず無さそう。だけども「G’s」みたいな企画で、さも飛び道具が付いてそうなプロモーションを仕掛ける・・・。
いちいちクルマ馬鹿の要望に応えるなんて無駄な努力をせずに、カーメディアに袋叩きに合いながらも、とうとうハイブリッドを世界標準へと成長させた。これこそが「世界のトヨタ」として大成した理由なんでしょうから、ド素人がその価値を到底に否定できるものじゃないですけど・・・。そんな言葉にならないクルマ馬鹿達の痛切な想いが服部さんの表情に乗り移っているように思うんです。やっぱり「トヨタは嫌い」だって。C-HR買うくらいならVWゴルフに乗ります・・・。
10年もののマークX。「クルマもウイスキーも熟成だ!!」くらい言ってみろ!!