ちょっと真面目くさってますけど、しっかり笑いを入れたつもりです!!気楽に読んでください。どのブランドも悪くないよー。
これは本当にスバルのデザイナーの仕事なのか!?どっかの外部のデザイン事務所を使ったんじゃないの!?それくらいに『らしくない』デザインで異彩を放っています。先代のXVも非常に洗練されていましたが、またまた2代目となった新型も綺麗に仕上がっています。このクルマが日本車の代表的なモデルになれば、いちいちカーメディアに「日本車のデザインはごちゃごちゃしていて安っぽい」なんて大雑把で無責任なことは言わなくなるんじゃないの!?
このXVのキャッチーな仕上がりを考えると、スバルのセールスマンにとっては簡単に売り込めそうな『理想的』なモデルだと思います。例えば衝突安全基準のテストであるJNCAPで上位の常連でもあるマツダやホンダを圧倒してほぼパーフェクトに近い数値を出したのは非常に立派!!もうそれだけで買い理由が十分です!!という人もいるんじゃないですか!?しかも全車AWDで200万円台〜。スバルが4つ用意しているAWDシステムのうちで、まあもちろん200万円台用の『ACT-4』というオンデマンドタイプのヤツですけど、これでも十分にメルセデスの『4MATIC』やBMWの『Xドライブ』と同等の性能が出ますから大丈夫です!!
スバルの4システムを大雑把にまとめると、①フルタイムのMT用(センターデフ&LSD) ②フルタイムのMT用(ビスカス) ③フルタイムのCVT用 ④オンデマンドのCVT用 で確かに頑固なスバリストに言わせれば、④はスバルの堕落!!なのかもしれないですけども、燃費競争しなければいけないモデルにとってはこれは欠かせないですし、CVTとのマッチングにこだわりを見せる『21世紀のスバル』の歩みを見極めるならば④をあえて選ぶのもありだと思います。そもそも①〜③なんてアウディも『要らねー』ってRS以外は放棄しちゃってますけどねー。②は簡単に言えばランボルギーニと同じタイプ。スバルも市販車ニュル最速を目指しますか!?
ドイツ車で買うと安くて600万円!!なのにスバルなら200万円台!!この辺のニュアンスがユーザーにもっと上手く伝われば、アイサイトではなくて、AWDシステムとしてのスバルの良さはもっと広く伝わると思うのですけどねー。比較的に新しい③の『VTD』はWRX・S4とレヴォーグ2.0に使われるFA20DITとマッチングされてますけど、マツダとかが好きなユーザーにとっては『粘っこい』乗り味&ハンドリングです(速いけど)。よっぽど④の方がスッキリしていて違和感なく乗れる印象です。・・・つまり使い勝手としてはXVは絶妙でいい感じなんです!!デザインも中身もスバルっぽくないけど。
もっとスバルのファンがキャーキャー言うような『らしさ全開』のモデルを期待する声はあるでしょう。XVは邪道!? 『スバルらしい」クルマの代表格として話題を振りまいた「レヴォーグ2.oT」は2013年の発売時とともにもの凄いムーブメントになりました。発表された東京MSのスバルブースでは、オッサンたちがアイドルのライブみたいな歓声をあげて叫んでいて、異様な光景が広がっていて、物理的にも精神的にも全く近寄れなかったなー(他にもホンダのS660の前もすごかった!!NSXは余裕で観れた・・・)。
あのフィーバーは決して一過性のものではなく、300万円台に余裕で突入するレヴォーグが月に5000台とかいう信じられない規模で売れ続けました!!でもそこにはちょっと悲しい現実もあって、『フルタイムの2.0T』こそがスバルらしくていいのはよくわかってるけど、より現実的な価格の1.6Tがどーしても売れ筋になる。スバルも積極的に両グレードの違いをユーザーに伝えようとはしてませんでした。どちらも『スバルのAWD』。熱心なスバリストの『布教活動』によって2.0Tの優位性は伝わりますし、そもそもメーカーが一方的にフルタイムだのオンデマンドだの言っても、北海道とかに住んでないとなんだかよくわからない。
レヴォーグ1.6TだとAWDシステムもXVと同じオンデマンド方式なんです。エンジンもちょっとこだわりが薄いんじゃないか!?とややネガティブな不満が噴出したFB16DIT。あの清水草一さんにもテストでディスられてましたねー。ボルボの1.6ターボに全面的に完敗してるぞー!!って。オンデマンドだとFFに加速性能でも負けちゃうんです。ボルボの方が車重が軽いというオチ(V40のFFだもの・・・)で、清水草さんにも悪意があったとは思いますが、スバルの2.0Tと1.6Tを誤認させる戦略にも隙があったかなー。よくも悪くもスバルもいよいよアウディもBMWもメルセデスと『戦略』がちょいと似て来ました。どうやら『ブランドの個性なんで!!くそったれだ!!』と葛藤してるみたい。
スバル、アウディ、BMW、メルセデスはそれぞれに『変化』の時代を器用に突き進んでいます。自己満足で独りよがりでマニアックなモデルを作るのではなく、(さもコダワリがあるかのように偽装して)グローバルで人気のブランドとして、『ユーザーの気持ちを捕まえに行った』モデルに力を入れています。クルマ好きにとってはやや不満ではあります。単純に言ってしまうと『走り』の質を上げるコストを差っ引いて、『環境』『安全』『デザイン』『自動運転』へと完全に舵をきっています。
インプレッサとXVに投入されている新しいプラットフォーム(SGP)で、スバルは意図的に『衝突耐久性』に関してややコストを度外視してでも『パラメータを弄ってきた』ようです。以前のプラットフォームを使っていた末期にいち早く自動ブレーキ(アイサイト)を登場させ『安全のスバル』を打ち出していましたが、まだその頃は衝突安全に関してはマツダやホンダにやや劣っていましたから、現状のスバルや価格の安いインプレッサとXVの方が、上級車のレガシィ、レヴォーグ、WRXよりも安全という状況です(一概には言えない部分もありますけども)。
『ドイツ車を全部撃ち落とす!!』みたいなアジリティに飛んだプレスリリースとともに登場したSPGですが、現実にはドイツ車だけでなく、北米で絶対的な存在になりつつあったホンダやマツダの『安全性』をも射程に捉えて一気に追い抜いて来ました。確かにこれはすごい!!けど『走り』を期待させておいて、別の要素で第三者的な評価をガッツリ固める・・・これこそがトヨタに注入された『商魂』なのかー!!
見所は満載。積極的に選びたくなるし、誰かにオススメしてあげたくなるクルマなのは間違いないですけども、どこかノラリクラリな現在のスバルにカーライフを任せていいものか・・・。もう少し見極めが必要なのかも(とりあえず全モデルがSPGになってから!?)。