カッコいい。運転が楽しいらしい。とにかく良さげな噂ばかりが耳に入ってくる日本メーカーの雄・マツダ。そろそろ試してみようかな!?という人(いる!?)の為に、オススメの5台を考えてみました。5台もあったら余計に悩むじゃねーか!!
結構選ぶの大変でしたよー。最近のマツダって、デザインやらイメージやらで売り込んで来るので、どれも同じような気がしちゃいます。尖ったクルマがなくなっているので、どのクルマを選んでも「速くもないし、遅くもない」といった印象。まあディーゼルとガソリンで大まかに違うわけですけども、どちらも回転数が圧縮気味なので、回しても何も起こらない・・・というより回らない。とにかく私のような素人にはちょっとわかりづらいメーカーになっているんだよなー。
マツダとしては「どのクルマ・グレードでもマツダの走りが楽しめます」ってことなんでしょうけども、もうちょっとブランド内でクルマの立ち位置を分けて欲しい気もします。以前のように2Lはショートストローク、2.5Lはロングストロークで分かれていると、自分の好きな走りに合わせて選ぶこともできたわけですが、今ではGもDもトルク重視なユニットになってますから。
選考のポイントはズバリ「マツダを買う必然性」に叶っているかどうかです。このクルマ、このグレードだったらわざわざマツダでなくてもいいんじゃない!?ってクルマが多くなっているわけですが、その中で他のブランドには決してマネできない、いい味を出しているモデルをなんとか5台集めました。
第5位 ロードスターRF・RS(373万円)
いきなり400万円に届きそうな高額モデルかい!? NDロードスターの電動ハードトップを備えた『RF』の中でも最上級モデルとなる『RS』です。アテンザのLパケ、レヴォーグの300ps版、フェアレディZやCクラスだって新車で買えちゃう価格なんですけども、「今、買うべきか?」ということを考えて同価格帯のクルマと天秤にかけると、意外にも勝ち残ってしまうクルマです。
「なんのために400万円払うのか!?」・・・お金が有り余っているならいいですけども、400万円といったら、健康な男子が頑張って働いても稼ぐのに半年〜1年はかかる金額。つまりプライベートで買うクルマにかけられる費用としては限界に近いわけです。中途半端なクルマを選んでも後悔するだけ。あとはメーカーがどれだけ『必然性』をクルマに込めることができるかどうかの勝負。結局のところ「WRX・STI」「シビックtypeR」「ロードスターRF」の三台になる!? リアシートないけどさ、ルーフが開けるよ!!何よりも専用設計シャシーが生み出すオンリーワンな乗り味や軽さ・・・あとは21世紀になってもまだまだ楽しいクルマを作ろうとするマツダを応援したくないですか!?このクルマが売れることがマツダの自信にはなると思います。
第4位 アテンザ25S・Lパケ(336万円)
街中ではダダダダと音を立てるXDのアテンザをよく見かけますが、このクルマの本来の持ち味である静粛性、ブレーキング性能、フラットな乗り味を最大限に楽しめるグレードはたった一つ。この「25S・Lパケ」だけです。XDだと静粛性、ブレーキング、フラット感のいずれも、やや不明瞭な領域になると感じました。某雑誌のテストによるとXDのアイドリングや常用速度域での室内騒音は、BMW320iよりも低減されているらしいのですが、比較対象はドアのゴムパッキンが露骨に省略されているふざけたクルマですから・・・。やはりクラウンやレクサスを超越してこそアテンザじゃないですか!? 新型CX5はレクサスを完全に超えましたし。
アテンザがマツダのフラッグシップとして他のモデルに対して有利な点は、そのゆとりのボデーによって、遮音/吸音が圧倒的にしやすいことです。なので多少無理してでも素材をギュウギュウに詰めたLパケを買うべきですし、クラウンと同等かそれ以上の静粛性を望むのであれば、ガソリン自然吸気のモデルを選ぶべき。初代/二代目がスポーツセダンとして欧州で大ブレークしたことは一旦忘れましょう。現行のアテンザは、ライフスタイルを提案することで、新しいブランド価値を生み出したいマツダが全力で仕上げた極めて「ソーシャル」なサルーンです。「こんなのはマツダじゃない!!」と言いたい人もいるでしょう。それを承知でマツダも「転生」している。そんなマツダのタームを「マツダ乗り」として楽しむには丁度いいクルマじゃないでしょうか!?
第3位 アクセラ22XDプロアクティブ(300万円)
マツダを買うならばやはりディーゼルエンジンを楽しみたい・・・という人には、アクセラ22XDプロアクティブがおすすめです。とにかく「走り」が楽しい。従来のシャープなハンドリング、アクセル、ブレーキによる繊細なコントロールマシン的なマツダではなく、本来のモータースポーツに迫る、御し難いパワーを感じるスポーツ性能に多少は戸惑うかもしれませんが、日産やポルシェの世界にじわじわと近づいています。これがマツダの真骨頂なんでしょうね。
アテンザ用のユニットを一回り小さいアクセラのボデーに無理に押し込んでいるだけのクルマ、つまりちょっとした「改造自動車」のノリです。1640kgあるCX5XDや、1560kgあるアテンザワゴンXDでも楽々動かすディーゼルユニットが1400kgの軽さを感じるボデーに載っていて、もちろん最大トルクは40kg・m。これ3ペダルでトルクを適宜出し入れするより、2ペダルでドカンと来た方が刺激的ですねー。だからMT設定があるLパケをわざわざ選ぶ理由はないかも。アクセラのLパケは助手席にパワーシートが付かないので、アテンザLパケよりも用途が制限されてしまいます。デートカーにはならない・・・。
とにかく「走り」のための設計です。マツダのATミッションのトルク容量ギリギリですし、タイヤも18インチなのは、おそらくファッション性だけでなく、シャシーとタイヤの限界値を最大限に上げて置いて、強烈なユニットとのバランスを考えているかのようです(先代のMSアクセラはエンジンに負けてるってよく言われてたなー)。これで16インチのままだったら、ちょっとした路面の変化と雑なステアリング操作次第では、たちまちステアリングフィールに「ざわざわ」がフィードバックされるはず。マツダのステアリングはしばしば「ギョ」っとさせられますねー。ABSが作動するだけで「うぎゃー」ってなる(ちょっとクセになる)。86以外のトヨタ車ではまず起きないインフォメーションがどんどん伝わります。ちょっとデカイけど、アバルトみたいな乗り味が楽しめるのもマツダならではですねー。
第2位 CX320S(210万円)
このクルマも1200kg程度の車重に150ps出す2L自然吸気ガソリンを搭載して、GTツアラーとして仕上げたモデル。アクセラ2.2XDだと300万円しますけど、こちらは210万円でOK!!コスパを追求しつつも、他のメーカーにはない「マツダらしさ」を十分に示しているキャラの立ったモデルです。デザインの良さはおまけみたいなもの、あくまでこのグレードの最大の魅力はパワーレシオです。
アクセラ2.2XDと違うのは、マツダ本来の「繊細」なコントロールを楽しむタイプのGTツアラーになっていること。たとえ2ペダルであっても、路面のミューや傾斜、速度に応じて絶妙な回転数を維持して走らないと、アップダウンのワインディングでは「よっこらしょ」って感じのストレスフルな展開に陥ります。そういうシチュエーションが嫌な人はディーゼルを選んでおいた方がいいかも。
しかしマツダの2ペダルはCVTではないので、関東山地の急峻な山道でも、3速で軽く煽ってセカンドに繋ぐといい感じで走れたりします。1200kg台の軽量ボーでーに150psが乗っかっていて、しかもスカイGはMZRよりもトルクが太めですから、実際は相当に楽に走れちゃうわけですけどねー。ヴェゼルやC-HRでは体験できない走り。ジューク・ターボはディーゼルみたいなものですから・・・。BセグにトルコンATと贅沢な排気量。これで210万円は買いだと思います。
第1位 CX5・25S・AWD・Lパケ(321万円)
マツダが目指すもの。その一つが「市場でもっとも高品質なSUV」。単なる大風呂敷ではなく、エクステリアの面塗装、4輪のサスペンションの活用、独自開発のAWDシステム、静音設計、受動安全技術、予防安全技術といった様々なマツダが得意なファクターをフル活用できるモデルがCX5だったと思います。SUVに関してはビギナーだったマツダが、誰の目にも大成功であった初代CX5が作れたのは、偶然ではなく、マツダの手持ちの技術との相性が良かったからだと思います。
拡販に貢献したのはディーゼルの経済性であることは間違いないのですが、ガソリンエンジンもアテンザと同じく2種類用意されています。AWDを選ぶと2.5Lが3グレード選べるようになる、やや変則な設定でして、2.5Lガソリンの機動性だけが欲しければ、268万円というベースグレードもあります。他のブランドがすっかり中国向け規格の2Lターボ(通称チャイナターボ)ばかりになっている中で、それらと同じ経済性でかつリニアに吹け上がる自然吸気という意味でも、アテンザやCX5では、2.5Lガソリンを指名買いする意義は大きいです。2代目になってレクサスRX/NXを超えた(?)遮音性とインテリアを備えた『Lパケ』の実力は間違いないですよー。
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