ABARTH(アバルト)こそが日本のクルマ文化の輝かしい未来!?
前回の投稿にも登場しましたが、アバルト124スパイダーは街中でなかなかスペシャルティカーとしての『妙味』がありますね。NDロードスターとは全然異なるゴテゴテのフェンダーから主張するようなエクステリアは、単なる日本製のお手頃なスポーツカーとは一味違います。アルファロメオ4Cやロータスエリーゼの「スポーツカー好きとしか相容れない!!」と宣言したようなストイックな内外装と乗り味を持っているわけではないけども、トヨタ86やS660のような「日本人マインド」がはびこるクルマでもない。うーん絶妙なさじ加減で価格も納得。
日本メーカーの病巣
アバルトは本国イタリアの次に日本で売れているといるんだとか。1990年代は日本メーカーの小型スポーツモデルはたくさんあって150万円も出せば色々選べたのだけれども、今ではサーキットでしか発揮できないような加速性能を持つスポーツモデル、例えば某日本メーカーの450万円すrシ○ックty○eRや700万円のS2○8を手際よく売るためになのか、スポーツカー需要を食いつぶす100万円代の価格でスリリングな走りとマニュアルミッションを持つモデルはホ○ダやス○ル他の日本メーカー全てからは消えちゃいました。ちっぽけな車体に200psに6MT。これだけあればいいんですけどねー。金儲け主義がはびこる・・・。
ABARTHは頭がイカれた奴が作ってる!?
そんな当たり前の悩みを持つ人々の関心が高まっている!?ようで街中で見かけることが多くなっているのがアバルトです。街中でもこの『走るため』だけのブランドに300〜400万円を惜しげもなく投じる『走りセレブ』が595や124スパイダーをコロがす姿をしばしば見かけます。トヨタ86、マツダロードスターも新車で買えば300万円オーバーが基本。スポーティな走りを求めるならば、MINI、ルノー、VW、プジョーなども頑張って日本市場で300万円前後のスポーツモデルを用意しています。しかしアバルトはベースモデルの選定からライトウエイトを貫いているので、他のブランドよりもボデーが小さく軽量で、同じスペックでもより走りは刺激的に。
具体的にどれくらい違うのか!?例えば0-100km/hの加速タイムを比較すると、モーター搭載のプリウスやスポーティなイメージがあるBMW320i、アテンザXDといったモデルは大体は『10秒』前後です。3.5Lエンジンを使ったクラウンアスリートや2L直4ターボ(250ps)のBMW330i、トヨタ86だと『8秒』程度。なのに対してアバルト595/124スパイダーは、どちらも『7秒』ジャストくらいの性能を発揮します。だいたいポルシェ718ボクスター/ケイマンのベースモデルと同じくらい。
ABARTHでクルマの基本を考えてみる
ちょっと興味ぶかいデータがありまして、ほぼ車重1000kgのアバルト595とアバルト124スパイダーを比較した時に、果たして加速性能が上回るのはどちらなのか!? ちなみに搭載されているエンジンは横置きを使う595の方が180psで10psほど高く、そのぶんパワーウエイトレシオ(PWR)もやや優勢です。どちらもフロントエンジンですが、595はFWD、124スパイダーはRWD。・・・さてどっちが速い!?
パワーウエイトレシオと駆動輪の情報だけで判断すると、FWDの595の方が優勢では?という気がします。ちなみにBMW320iはこの両者よりもPWRが50%も悪い180psで1500kgといった設計なんですけども、これくらいに重いクルマ同士をFWDとRWDで比べたらFWDがだいぶ速いのではないかと思われます。初心者向けに付け加えておくと、エンジンの直下に駆動輪があるFWDの方がトラクションが有利になると考えられるからです。ひと昔前の同じPWRのホンダアコード(FWD)とBMW3シリーズ(RWD)の加速性能を比較すればほぼ想定通りの結果になります。
なぜ595よりも124スパイダーの方が速いのか!?
1000kgのボデーの595と124スパイダーでも同じような結果になると安易に考えてしまいますが、実際の測定結果は逆で、595よりも124スパイダーがわずかに速い。0-60マイル/hで595が7.13秒、124スパイダーが6.67秒。なんでだー!?PWRで劣っていて、トラクションも不利なのに速いんだ!?その先をあれこれと考えてみると、クルマ選びの幅が広がると思います。最近ではこんなにわかりやすく比較できるモデルはなかなかないからなー。
変なAI制御が入ったり、モータートルクとエンジントルクを混ぜる際にタイムラグが生じたり、クルマが重くて過給がかからない微低速ではトルコンが機能しなかったり・・・これって400万円以上するやや高額なクルマで実際に起こりやすくなっている事象です。もはやクルマが「物理」とは違うところで性能が決まってしまう時代なんだなー・・・としみじみ感じることが多くなりました。レ○サスもア○ディもメル○デスもB○Wも、クルマの本質を妨げるような制御が結構多いです。これじゃ走りは楽しめない・・・。『駆け抜ける喜び(電子制御あり)』の時代なんですねー。アバルトが好きな人の多くは同じようなことを感じているのではないでしょうか!?
エンジン&軽量化以外にもクルマを速くする要素はたくさんある。
さて595より124スパイダーが速い理由はなんなのでしょうか!?もし近くにクルマ好きだと吹かしているオッさんとかいたらぜひ訊いてみてください。何かしらの答えが返ってきたら「本物」だと思います。例えば車高が低い124スパイダーの方が空力が有利である!!とか。あるいはフィアット車ベースの595と、マツダ車ベースの124スパイダーではサスペンションの形式が大きく違ってい流とか。簡単に言えば124スパイダーだけサーキット向けレーシングカーが使うタイプのものが採用されているってことです。
他にもFWD車で車重が軽いクルマには過大なトルクを流すとトルクステアが発生して、ハンドル操作が困難になるので、ある程度は低速ギアのトルクを絞る傾向にあります。あとは124スパイダーの方が大経ホイールを装備しているので、タイヤの変形を抑えているなどなど。トレッド幅がある124スパイダーの方が全開加速での姿勢変化が少なく有利ってのもあるかも。全開でいかに真っ直ぐ走るれるかどうか。さらに重心も低いですし。・・・暇な時に理由をあれこれ考えているだけでも楽しい。そんなアバルトには『GR』などに負けずに頑張って欲しいですね。124スパイダー vs GRロードスターのチューニング対決も見たいけど・・・。
あじみマン
圧縮比違うんだね。最大トルク発生回転数も。
2500rpmの実馬力はスパイダーのが出てる公算。マルチエアしゅごい。
というか595はマルチエア無しか。
圧縮下げで過給圧上げなのね。
どっちも直噴じゃないからチョイ乗り続けてもそこまでグズらなそう。
惜しむらくはどっちもテレスコが無い事か。