2018年度は・・・ピュアスポーツを語ろう!!
新年度ですねー。フレッシュマンに「クルマいいかも!!」と思ってもらえるようなブログを書いていきたいものです。その前に自動車メーカーにはもう一踏ん張りしてほしいとこです。社会人になって15年くらい経ちますがすっかり欲しいクルマが減ってしまった。現行モデルを検討してもなかなか答えが出ないので、ついつい中古車サイトやカーセンサーばかり見てしまいます。
いいクルマって何だ!?の定義は人それぞれで、壊れないとか、燃費がいいとか非常に重要なことなんですけども、やはり大前提は「ずっと運転していたい」というグッドフィールじゃないかと。プリウスやC-HRがかなりのところまでグッドフィールを獲得してしまった今となっては、「トヨタ一択」という結論もバカにはできなくなってきました。アウディ、メルセデス、BMWが、プリウスにユーザーを取られないように大幅値引きで安売りしちゃっている状況はかなりヤバい。
何で値引きするかというと、・・・余計な御世話ですけども、実力では勝てないから。正確に言うと本気出せば勝てるのでしょうけど、700万円程度のドイツプレミアムでは全く歯が立たなくなってきている。EクラスもA6も5シリーズも今の日本市場のレベルを考えれば「並」でしかない。ドイツメーカーの実力不足を露骨に感じるのが700万円くらいの価格帯かも。そりゃ相手が悪いです。存分にモータートルクを振り回しても、300万円台で収まるトヨタの価格設定自体がありえないわけですけども・・・。
日産はリーフとe-POWERでトヨタに抵抗する力を持っていますし、ホンダは今年にも日本発売が噂される新型HV上級セダンでトヨタに真っ向から喧嘩を売ることもでき流でしょう。クラリティに加えて、インサイトも復活を果たすとか。しかし他の日系メーカーにとってはちょっと部が悪い。もう軽自動車枠を分け合うしか生き延びる道はなさそう。スバルやマツダはどーなるのか!?
プリウスに勝てる魅力って何だろうと考えると、これが案外・・・アルテッツァみたいなクルマの復活じゃないかと思うのです。トヨタはFRのクルマ作りを忘れないようにするために、クラウン派生モデル以外にも、アルテッツァや86を断続的に開発しています。プリウスよりもずっと長く乗っていたいクルマってのは、案外簡単でそれはアルテッツァであり86である。ただひたすらに長く乗っていたいためのクルマ。何だか禅問答のようなコンセプトことが、飽和と停滞に溢れた今の市場を切り開くシンプルな方法論じゃないかと思う。「感動」こそが商品力の時代だから。・・・・ということで禅の境地を切り開く5台を選んでみました。
第5位 トヨタ86/スバルBRZ (262万円〜)
限定100台、648万円。究極のトヨタ86を駆る。 https://t.co/dchaah2P9p @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月4日
発売から6年が経過し、まだまだ中古車も高値安定が続く。「トヨタがリミッターを外した」という形容がピッタリだと思うけども、この「ありえない」乗り味のトヨタ車が誕生した背景には、日本人らしい「情念」が満ちていて、それはそれで素晴らしいことです。2010年に成瀬弘というテストドライバーがドイツで事故死してから、トヨタはトップダウンでやや『感情的』なクルマ作りをするようになったようだ。誰の目にも共闘した戦友の死が大きな影を落としていて、日本的な死生観が会社の方向性すら変えてしまっている。やっぱり今のトヨタは「エモーショナル」だ。
発売直後には沢村慎太朗や福野礼一郎といった「心が壊れた」ライターたちによって86は散々な評価をされたけども、間違いなく2012年に発売されたクルマの中でナンバー1の衝撃だった。この年はマツダがCX5とアテンザを発売しているが、そのどちらもが「薄味」に感じてしまうようなインパクトのある走りだったなー。ステアリングを切ってからの旋回に至るタイミングは「スカイアクティブ」ですっかりナマクラになる前のZOOM-ZOOMなマツダ車と比べても遜色ない出来・・・いやそれ以上だったかも。
第4位 マツダロードスター(249万円〜)
【CARトップTV】中谷明彦がマツダ・ロードスターRFに試乗! Test Drive MAZDA MX-5 MIATA RF https://t.co/QSkrdikASE @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月4日
86/BRZは確かに良いクルマだけども、スポーツカーとして、エンジンに手を入れ、足回りなどシャシー全般のベースアップを図っているという意味においては、ロードスターの方が一枚上手だと思う。より軽く、より中心に寄った設計はFRスポーツカーとしては世界最高のレベルにはあるんですけどねー。
マツダはもっと吹っ切れていいと思う。トヨタは日本の産業発展に寄与するインフラカーを提供することを社是にしているけど、失礼だがマツダにはそういった役割はあまり期待されていないから。自らが歩んできた道には逆らえない。トヨタの安定企業ぶりが羨ましいかもしれないけど、これまで散々に「トヨタ車はつまらない」との批判に耐えても、実用面で支持されるクルマをコツコツと作ってきたトヨタの努力とは、マツダは完全に違うベクトルを向いてきたんだから・・・。
第3位 アルピーヌA110(価格未定)
生まれ変わったアルピーヌ A110のエンジンサウンドが超刺激的! https://t.co/sRnbpoBdc5 @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月4日
今年いよいよ発売されるらしい。ルノー日産の後押しを受けたアルピーヌが、小型スポーツの頂点を極める一台として徹底的にピュアに設計した新型車です。1.8Lターボで250psだってさ。86、ロードスター、718ボクスター/ケイマンがそれぞれに支持されているニッチな市場に、日産らしいガチさを持ったスポーツカーが登場。700万円だと日本市場では売れ行きはイマイチかもしれないけど、このクルマはもしかしたら、600psとか700psとか意味不明なスペックに仕上がってしまっているスーパースポーツ市場を崩壊させるんじゃないかと期待しています。
フェラーリのようなスーパーカービルダーならまだしも、600psで2000万円するモデルを作る一方で、新古車を250万円くらいで叩き売りしている、極端な「格差」を作って満足しているクソメーカーが増えすぎている。2000万円は売れないし、250万円もあまりに雑な作りで笑えない。ズル賢いマーケット戦略ばかりが幅を利かせて、メカの精度はどんどん落ちている。毎年10psだけターボエンジンをスープアップするなんてさ・・・バッカじゃねーの。結局は雑味たっぷりのゲロゲロなユニットでしかない。乗り味もクソだけど、排ガス規制を突破するために不正までしてたりするメーカーはボイコットしてナメんな!!と抗議すべきだ。
第2位 スズキ・スイフトスポーツ(183万円〜)
1.4Lターボ搭載で「スイフトスポーツ」が生まれ変わった!MT・ATはどちらが買い? https://t.co/dzYZKlZCTG @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月4日
世間はそろそろ認めてもいいと思う。スズキは・・・スポーティな演出が最も上手い大衆小型メーカー。あまりにも合理的過ぎる欧州や日本の他のメーカーをあざ笑うように、全く違うコスト感覚で次々とユニークなクルマを出しています。スイスポだけでなく、イグニス、クロスビー、SX4クロスなどなど、味のある新型が多く出てますけど、今の所は、ビジネスライクでちょっと垢抜けない新型スイフトのシェアをそのまま食い荒らしています。赤字にこそなってないですけども、利益率は国内メーカーでは最低レベル・・・。
汎用のターボユニットを搭載するようになって、やや「妥協」が見られるという意見もありますが、新型スイスポは今なおも「ピュア・テック」なスペシャルスポーティと名乗るに十分な素養を持っている。シングルクラッチもトルコンATもCVTも非常にいい出来なのですけども、やはり自動車メーカーたるもの「ミッション」で勝負すべきだよ。自社製ミッションを搭載しているメーカーこそが一流。福野とかいうライターはZF8ATを絶賛するけど、あれ日本メーカーだったら欠陥があるから使わないレベルのゴミだよ。出足のマナーが酷い。新型スープラに使われる可能性があるけど・・・。
そして足回り。とにかくスズキは少ないコストをミッションとサスに重点配分しているのがわかる。この2箇所が「スーパー」なレベルならクルマは間違いなく良い乗り味になる。エンジンなんて二の次。先代のスイスポに乗った時に、「これが2.4L自然吸気だったら・・・」という印象があった。BMWやレクサスを試すと、これが全く逆になる。エンジンパワーは結構なレベルだけど、なぜか乗り味は「窮屈」なんだよね。
第1位 ロータス・エリーゼ(496万円〜)
ロータスエリーゼ(SC)後編 https://t.co/0vshdg3cGz @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月4日
ロータスがついに黒字化に成功したらしい。フェラーリと並ぶ立派なコーチビルダーじゃん。アストンマーティン、ランボルギーニなど経営が不透明だった小規模メーカーの業績も好調。ちょっと極論だけど、世の中が「プリウス」を作るか、コーチビルダー化するかの二極化していることを見事に証明している。イーロン=マスクがロータスに仕事を与えたことも大きいだろうけど・・・。
エアコンレスの496万円モデルはもう受注を停止しているらしい。それでも550万円でサーキット向けのピュアスポーツが手に入り、ユニットも6800rpmまでワイドに回る。低重心で高剛性かつ軽量化を全て追求したバスタブシャシーは市販車目線では「反則」レベルだけど、550万円で売るっていうなら話は別だ。1500万円もするスポーツカーなんていらない。シンプルなフォーミュラを備えた「ピュア・スポーツ」があるのだから・・・。