クルマを持たない現代人は幸せなのか!?
日本中がクルマを持つことでこの国は豊かになってきたはずなのに、もう10年以上も前から「ライフプランに自動車は不要!!」と安易に言い放つバカが常識人とされてきた。そんな人々は休みの日に出かける時には電車にでも乗るのだろうか!?日中の公共交通機関なんて暇を持て余した臭いオッサンがウロウロしてる。もうそれだけで気分は最悪なので絶対に乗りたいと思わないけどね。
公共交通機関は最悪だ・・・
休みの日にノコノコと電車で出かける。隣に臭いオッサンが座ってきただけで不快。電車の行動半径には、ただただ商業主義が溢れている。ターミナル駅近くの飲食店なんて「さっさと食え!!さっさと出て行け!!」と言われているようで絶対に入りたいとは思わない。ちょっと落ち着けそうな飲食店はどこも長蛇の列。ゆっくりと楽しめるのは、ランチで3万円くらいする法外な価格の店だけど、まあ大して旨くはない。店を作る立場に立って考えればわかるだろうに。それほど美味しくないから立地で勝負してるだけなのだから。クルマでしか行けない立地の小洒落たレストランに、気分よく入れるようなオシャレなクルマが、新車で適度な価格で手に入るならばいくらでもニーズは掘り起こせると思う。
新しいライフスタイルが新しいマイカー文化を生む
250万円以下で、多くのユーザーが納得できるいいクルマを作れば、そこそこの「伝染力」を発揮するだろうな・・・という予感はある。トヨタ86も250万円で販売をスタートさせて大ヒットをさせている。親元を離れて10年くらいになるアラサーの男なら、実家の両親にちょっとした親孝行がしたくてたまらなくなるタイミングでもあり、しばしば手頃なクルマを欲しいと思うことも多いはず。そんな時に「なんか良さそう」なクルマが新発売されたら、買ってみてもいいかな!?ってなる。
アクアの衝撃
2009年頃に発売されたアクアは、単なるコンパクトカー需要だけでなく、クルマに乗らない層もうまく取り込んだと思う。モード燃費もビックリだったし、価格も手頃で、デザインも良かったからなー。アクアはコンパクトカーだけども、全車ハイブリッドで贅沢な設計だったから、決して安っぽい訳ではない。走りに関してはちょっと物足りないところはあるけども、環境負荷を抑えて走るクルマってのは好感度が高い。オシャレなレストランに乗りつけてもいいんじゃないかと・・・。
フランス車が好調なわけ
フランス車がよく売れているらしい。200万円台で買えるモデルも多いし、プジョーやシトロエンの認定中古車は未使用モデルが150万円〜からたくさんある。新車価格で400万円前後のフラッグシップモデルが、未使用中古車で270万円なんてのもザラにある。日本車と同じように使えるアイシンAW製の高品質なトルコンATが全モデルに配備されているので安心して乗れる。しかもエクステリアデザインは非常にオシャレ。これは売れるよなー。
第5位 ホンダ・ヴェゼル
ここ数年でのホンダの最高傑作
クルマに対して距離を置いていた人々をいくらか叩き起こしたアクアの成功のあと、同様の成果と言えるくらいに目立った実績を挙げたモデルはこのホンダ・ヴェゼルだけです。上級モデルではなかなか評判が悪いホンダのグリルデザインが、不思議と良くハマっていてホンダの現行モデルではダントツで美しいデザインが光ります。アクアもそうですが、コンパクトカーなんて外側を剥がせばコストダウンの塊に過ぎないのだから、デザインだけは最高のものが必要。このホンダ・ヴェゼルにはデザインはもちろん、ホンダらしいキャビンの広さも人気の理由だと思う。
第4位 ホンダ・ジェイド
ワゴンはライフスタイルに根ざしている
普通車も軽自動車も強気の価格設定をした上で、ヴェゼル、オデッセイ、N-BOXを「クルマの魅力」で売っている。力技のホンダですが、それなりのサイズのクルマを買おうとするとかなりの出費を強いられる。オデッセイ、ステップワゴン、アコード、シビックといった中型はどれも300万円前後の価格設定。これじゃあ・・・ヴェゼルのように眠っている人々を起こすことは難しいかも。そんな中でベースグレードが253万円から239万円へ値下げし、堂々250万クラスの主役へ名乗りをあげる意欲的なマイナーチェンジをしてきました。中型車ワゴンのアテンザ、レヴォーグ、アベンシス(販売終了)、プリウスαは、250万円クラスを超えた存在になってしまいました。
ホンダらしさも炸裂
オシャレなコンパクトカーもいいけども、それなりに立派な車格を誇り、ホームセンターでの容積の大きな買い物でも、余裕で積載できる。やっぱりワゴンっていいよな。他社のワンクラス上の静粛性とユーティリティを前提とする、ライバルを完全にナメくさった設計のホンダですから、Cセグワゴンでも、スカイラインや3シリーズと同等の静粛性が実現している!!コンパクトカーとの大きな違いはリアのサスペンションで、走行安定性が全然違う。現在の日本市場を見渡しても屈指のお買い得モデルと言えるのではないだろうか!?
第3位 スバル・XV
縦置きAWDの魅力
ヴェゼルやジェイドは、ホンダの創意工夫が炸裂した素晴らしい「入門車」ですが、ホンダのようなメジャーなブランドではなくて、レアさを求めるならば、群馬を拠点にしているスバルは、なんとも怪しげな雰囲気を出している。2018年に入ってからは色々な意味で怪しげな状況だが・・・。雪が降らない地域にとってはAWDはハイスペック過ぎる。そもそもフランス車にはAWDという概念すらほとんどない。欧州ではいわゆるプレミアムブランドの特別グレードでしかAWDってのはほぼ発売されないのだけども、スバルはほぼ全モデルがAWD。もうそれだけで欧州市場では畏敬の念で見られているらしい。今までは無骨で無粋なデザインが目立っていたスバルだけども、このXVはやたらとポップでオシャレに見える。衝突安全基準のスコアも全モデルで最高得点を記録。売れているのも納得。
第2位 トヨタC-HR
デザインと工芸
動物のデザインをド派手に取り入れた幼稚園バスは日本中で見られるけども、ここ数年の日本車デザインはライオン、犬、猫、深海魚、ゴキブリ、ガンダムなどなど、色々なモチーフを使っているものが多い。あまりの流行に「動物のようにしなやかに」とか言っていたデザインクレイジーな某日本メーカーは、アニマル系をヤメたらしい・・・。埼玉西武ライオンズのキャラクターマークみたいな横顔のC-HRは、その突き抜けたユニークさにも関わらず、2017年から大ヒット継続中。デザインだけでなく人気の秘密は走りの良さにもあるようだ。改めてトヨタの凄さを感じるのは、一見3ドアハッチバックに見える見事に擬態した後席ドアの形態。圧倒的な設計精度の高さゆえに可能な、量産車の限界に迫るギャップの狭さや、複雑なキャラクターラインの入ったドアのチリを見事に合わせた。これこそ日本の自動車作りの奥深さ!!フェラーリ、ポルシェ、メルセデスじゃ真似できないって。
第1位 トヨタ・プリウス
トヨタのスペクタクル
新型レクサスLSが何やらボロクソに言われている。新しいクラウンもスポーティな装いになっていて、同じようなリアクションをされるのだろうけども、よくよく考えれば2015年に発売された4代目プリウスで「パーソナルサルーン」のスポーティ化にはトヨタはとっくに着手している。レクサスLSはドイツ車と比べてどーこー言われているが、メルセデスもBMWも上級モデルの販売は減少気味だ。フルモデルチェンジをしても変化は乏しいし、それよりもCセグのバリエーションを増やして200万台から300万台へと販売台数を伸ばす路線をとっている。それに対してレクサスもトヨタも本気でLS、クラウン、そしてプリウスを大幅に設計変更してきた。言葉は悪いけどLSを批判しているオッサンライター達はグローバルで伸びる・減るの見通しすらつかない能無しだ(カーメディアの無能は今に始まった話ではないけど)。
爆発的ヒットの理由は燃費ではない
このプリウスは目一杯攻めた設計で登場した。街中で小型なオバさんが運転しているの見かけると、やたらスポーティな着座位置なのがわかる。これは86かぁ!!まるで86に乗りたいけど家族構成の関係で無理なお父さんに、86気分を味わってほしい!!という狙いがあるのかもしれない。高い着座がお好みならC-HRを!!低いのが好きならプリウスか86を!!欲しいクルマはトヨタで見つかりますよ!!というおそるべきマーケティングの前に、日産、ホンダ、マツダ、スバル、三菱が完封されてしまうのもやむ無しかも。試乗しに行ったらドイツ車よりも気持ちいいドアの開閉音でノックダウンされるかもよ・・・。