好みの細分化が進んでいる!?
日産ノートが『時代は変わった!!』といって2018年上半期を制したと盛んにアピールしている。月平均1万台を大きく超える73.360台は立派だけども、昨年比87.1%で昨年の方がよく売れた。昨年トップのC-HRは半減となっていて、ランキングトップの台数が減りより多くの車種が売れるようになったきたいい傾向だと思われる。そんな中で発売からちょうど1年を迎えるシビック(10312台)と発売5年のアクセラ(10632台)がニアミス。乗り出し約300万円の単一グレードであまり拡販を期待されていないシビックも堅調で、来年に期待のフルモデルチェンジが予定されているアクセラも予想外の粘り腰だ。
2013年の悪夢
Cセグメントのハッチバック&セダン。同じジャンルにはさらに販売台数が多いインプレッサ(30554台)やプリウス(64019台)があるが、欧州で売っているMT車のグレードも日本で販売し、正面から輸入車を迎え撃とうとする、アクセラとシビックには「日本の自動車産業の覚悟」みたいなものを感じる。もうかなり前のことになるが、2013年頃からAクラス、V40の2台が『プレミアムCセグ』旋風を起こして日本市場に風穴を開け、2014年にはもっとも販売力が高そうな新型のゴルフがカーメディア全員を味方につけて突入、他の輸入ブランドも308、メガーヌ、A3、1er、2er(FF)、ジュリエッタ、C4、DS4など、売れてる車もそうでない車もあったけども、総じて今では完全に輸入ブランドの販売の主体はCセグになった。
絶好のタイミングだった
2013年以降に欧州Cセグが続々押し寄せる中で、まさかのシビックは不在、オーリスは大敗北、プリウスは敵前逃亡(発売を1年先送り)、インプレッサはシャシー末期、日産は戦意なし(ルノーと内通)、三菱はソースなし!!・・・の異常事態の中でアクセラが孤軍奮闘(ビッグチャンスを逸した!?という説も・・・)。Cセグ新規参入を果たした欧州車が、新しもの好きな日本市場でウケて軒並み500台/月くらいは軽く突破する。輸入ブランドCセグ大将格のゴルフの初年度は2000~4000台/月を記録。リーマンショック&東日本大震災が作った日本勢の「エアポケット」を見事に突かれ、むざむざとシェアをハゲタカ達に喰われた。
300万円
来年は再び、Aクラスとゴルフの新型が日本に来襲する予定。ボルボは好調でその中でV40は今もブランドの屋台骨で売れ続けていて、同じく好調なMINIもCセグ格の『MINIクロスオーバー』が主力モデルに成長。メガーヌも4WSを装備した上級グレードを組み込んで登場し、フランスブランド好調の旗印になっている。この状況では「壊れません」「燃費が良い」だけを武器に戦っても「低価格」での消耗戦を強いられるだけ。欧州車と同等の価格で勝負できる「魅力」がないと売る意味なんてない。単なる移動手段ならN-BOX、フィット、デミオでいいわけだ。
日本でCセグを売る意味
全グレードが乗り出し300万円で、敵の大将格のVWゴルフよりも不利な価格設定にでたシビック。孤軍奮闘の状況ながら輸入車と同等の300万円の「定価」をつけたグレードを用意したアクセラ。K沢M洋やO沢Kジなど、Cセグの置かれている状況など全く意に介さない呑気なカーメディア連中は「絶対に売れないよー」なんて無責任に呟いていた。売れるか売れないかの予想は誰でもできるけど、わずかな勝算で持って力強く発売を決断できるかどうかの判断そのものが、非常に高度な仕事なんだと思う。職業を差別するつもりはないけども、『完全無責任』カーメディアと『有限責任』大企業幹部の仕事の重みの違いだな・・・。
カローラスポーツ
さてここにきて、アクセラとシビックに強力な援軍?がやってきた。『カローラスポーツ』・・・コイツはマジで大丈夫なのか!?シビックやアクセラと同等の実力を持っているのか!? シビック&アクセラといったら、北米ではCar and Driver が認定する「10best car」の常連。それに対して北米カローラは販売台数こそセグメントのトップクラスだが、ここ10年でトヨタ車が選ばれたことはない。ホンダやマツダがよく選ばれるのは持ち前の走行性能の高さに加えて、世界で一番厳しいことで知られる、USNCAPとIIHSの衝突安全テストで、この2メーカーが傑出した成績を出していることによる。
Cセグは実績で選ばれるべきだ
日本でもしっかりリサーチ力がある人は、USNCAP、JNCAP、ユーロNCAP、IIHSの4つのテスト結果を見て総合的に判断してクルマを買っている。過激なことを言ってしまうと、選ぶクルマでその人の知性はかなりさらけ出てしまう。悪いけど「ト○タ」や「○MW」お乗りの方のコメントは勘弁して欲しい(情報格差がデカ過ぎて困る)。一度くらい自分の目でデータをみた方がいいよ。アコード、シビック、アテンザ、アクセラのスコアは全車種通じても安定して高く常にトップカテゴリーにある。カムリとカローラがこの仲間に入れるかどうかのテスト結果はまだ出ていない。「ローマは1日にしてならず」じゃないけど、10年以上にわたってトップに君臨し続けたホンダ&マツダに、たった1モデルで肩を並べるってわけには・・・。
↓次期アクセラはこれに影響されている!?
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