世界の自動車難民を救うのはプジョー・・・
日本車もドイツ車もダサいから・・・だから今度はフランス車にしよう!!ってなチャラくて貧乏くさいオッサンの発想ではないつもりです。なんでわざわざゴルフやアクセラを選ばずに308やメガーヌなの!?って言われたい「ハズシ」願望に取り憑かれた重度の神経症患者というわけでもないです。いよいよ本当にBMWもMAZDAも押しのけるくらいの『キラキラPeugeot』が「復活」!? リーマンショックのちょっと前くらいの時期を彷彿させる、あのがむしゃらに頑張っていたPeugeotがやっと帰ってくるような予感が・・・。
クーぺ407は、37スカクーと対峙した名車
2000年代前半のプジョーは、ドイツ、日本を中心とした強力な多国籍連合の包囲の中でかなりいい勝負をしていた。クーぺ407とRCZのたった2台でグランドツアラーの魅力を想像を超えるレベルで追求していた。VC37スカイラインクーペ、アウディTTといった当時のセンセーショナルなグランドツーリングカーを相手に一歩も引かない素晴らしいスタイリングとエンジニアリングを発揮していた。決してスーパースポーツばりのハイスペックなどではなかったけども、2台とも・・・乗ってみようかな!?と思わせる魅力に溢れていた。それからあっという間に10年経ったけども、ジャガーやアルファロメオの空振りを見つつも、プジョーのようなメーカーが世界のクルマ好きを救うんだろうな・・・という想いが募る。
プジョー100年を超える歴史
旧世代のDセグシャシーを使っていたクーぺ407と、旧CセグシャシーのRCZの2台を1台にまとめたような魅力!? CDセグを統一したPSAのTMP2モジュラーシャシーを使う世代でも、いよいよ日独車の範疇を超えた色気を放つモデルが出てきました。TMP2を使った308は2014年には登場していましたが、新世代設計になった新型508は、ずいぶん時間がかかった感があります。残念ながらクーぺ407の「遺構」を使ったフロントDWBのグレードは廃止されているようですが、以前とは比べものにならないくらいの軽量化でその瑕疵を補う作戦のようです。クーぺ407ほど落ち着いた乗り味ではないけども、RCZのような機敏さを得ている。・・・406クーぺまで先祖返りした!?
ポルシェがあるのはプジョーのおかげだ・・・
今の世界は「グランドツアラー屋」が絶対的に不足している。アストンマーティンとポルシェは熱心だけど、ジャガーやマセラティはその軽い発想が災いして理解を得られていない(SUV屋として今後は頑張る!?)。そんな危機的状況に商機ありと思ったのか英国ではTVRというGTカー専門ブランドが復活を果たしたらしい。ホンダもNSXとシビックtypeRを作ってどちらも成功させた。世界は確実に飢えている。ハイクオリティなGTカーが程よいコストで思いっきり乗り回せるならば、人生も悪くないなーって思うのだけども・・・。
MAZDAの藤原さんが不気味に「プジョー・・・」とつぶやいた
現行のBMWやMAZDAに一線級のGT車は存在しない(BMWエムはとりあえず置いておこう)。そもそもGTエンジンとして認められるレベルのユニットが無い。あれほどにスポーティをゴリ押ししていたBMWとMAZDAなのだけども、気がつけば近所のバーさんが乗るのにちょうど良さそうな低回転型ユニットばかりがラインナップに繁殖してしまっている。もしかしたらダイハツやスズキの小排気量あるいは軽のユニットの方が官能的ですらあるかもしれない。これはもはや冗談じゃ無い!!ちょっと前まで8000rpmオーバーレシプロやロータリーなどの高回転ユニットで定評を得ていた「グランドツアラー屋」の姿は跡形も無い。
あのステアリング形状はなんなの!?
じゃあプジョーの新型508の「GT」グレードが、このモヤモヤをすっ飛ばして、世界の退屈している少々気難しいクルマ難民どもを片っ端から救ってくれる!!・・・かどうかはわからない。しかし、どこかの大手メーカーのクルマと乗り味が似てきて、最悪な気分しかしなくなっているBMWやMAZDAの現行モデルを軽くぶっ飛ばすような仕掛けがされているのではないか!?その「何か」を見つけるために、現行308に遅れること4年余りの歳月をかけてきたんじゃないか!?と勝手に推測している。あのメチャクチャな形をしたステアリングの形状を見るだけでも電気が走る・・・福野礼一郎さんや沢村慎太朗さんは「コクピットデザインは遊びじゃない!!」とか怒るかもしれないけどさ。
コクピットデザインだけで「買い」かも
実際に四角いステアリングのまま発売されてる・・・。右ハンドルモデルの出来栄えは新型308ではかなり改善されているからあまり心配はしていない。それよりアレはなんなんだ・・・。去年の東京MSで日産、三菱、ホンダ、MAZDAなどの考える次世代コクピットデザインが提示されていたけども、どれも完成にはほど遠いもので、全く熱量はなかった。アストンマーティンやジャガーのコクピットは拍子抜けするくらいに地味だ。やはりGTカーのコクピットってのはさ、2000年代に一度衰退したアルファロメオ(ブレラとか)や、いつぞやの東京MSで公開されていたイタリアのスーパーカーブランド・パガーニのウエイラの印象が鮮明なんだけども、それらに負けないくらいにハイテンションにさせてくれるのは・・・プジョーの上級モデル(3008など)に取り入れられているエキセントリックなヤツだ。MINIとか、スマートブラバスとか、コクピットが斬新で手軽に買えるモデルもあるけどさ、無理なく所有できる価格帯で長距離を気持ちよく走れる・・・ってなると、マルチリンクを装備した新型508ってことになりそうだ。
基本性能でBMW、MAZDAを超える!?
コクピットデザインだけではない。クルマの総合力でもかなりのレベルに達している。BMW440iはもはや過去の「シルキーストレート6」とは別物で、5000rpmで頭打ちのガタガタユニット。そしてアテンザは自然吸気なのにわずか6000rpmぽっち(BMWよりマシだけどさ)、しかもあまり回させないように躾けてあるMAZDAのとぼけたスカイアクティブユニット。プジョーのユニットはそれらよりも設計年代が古い。ターボ過給も低回転で使いつつ5500rpmオーバーまでしっかり伸ばすし、限定ユニットではもっと上まで回していた。皮肉にもBMWが数年前にあっさりと放棄した「回る」プリンスエンジンの進化系(1.6Lターボ)を使い続けている。BMW&MINI時代にはなかった225ps/5500rpmにまでブーストアップして仕立てられ、そこにDセグながら華奢な1400kgのボデーが用意されているらしい。これは間違いなく440i/430i/420iあるいはアテンザよりも「理想的」なGTサルーンだ。スペックは嘘をつかないし、この数値ならば日独の両メーカーを完全に突き抜けていかなければ意図が不明だ・・・。
全ての問題は解決しつつある・・・
BMWのZFミッションや、MAZDA自慢の自社製ステップATに対して、プジョーの新世代ミッションは、それらのレベルを超えている可能性が高い。PSA発注のアイシンAW製の新型トルコン8ATが使われているそうで(ボルボと基本は同じ!?)、407やRCZ時代のPSAミッションに顕著だった瑕疵はすっかりなくなり、むしろミッション性能で売り込めるクルマになりつつあるようだ。さらにミッションと並んで乗り味を大きく決めてしまう、サスペンション技術ならば、BMWやMAZDAよりも多くの知見を持っているだろうし、ハンドリングも車重から考えるに4erやアテンザが及ばないくらいのポテンシャルを秘めているし、それを引き出すことに最も躊躇しないブランドがプジョーかもしれない。・・・価格によっては(300万円台?)ならば、ジムニーのような予想外の大ヒットもあり得るんじゃないだろうか。年内には日本向け仕様の発表があるらしい。
「進化系フランス車・・・は新しい世界基準を作る」
↓来年発売のアレは、プジョーにインスピレーションを得ているらしい
(藤原常務が言ってます)