【トヨタ RAV4 新型】発売後1か月で2万4000台を受注…月販目標の8倍 https://t.co/YvXaLnLS4a
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2019年5月16日
アメ車代表・トヨタRAV4
アメ車テイスト・・・とはちょっと違うのかもしれないが、アメリカの洗練された部分のライフスタイルをうまく表現したトヨタRAV4の日本での凱旋販売が好調らしい。ベースグレードは客寄せ価格だけども、200万円代で納得して買える日本車が少なくなってきた中で、この内容なら魅力的だと思う。ヴォクシーやセレナを買うくらいの負担でトヨタのアッパーモデルが手に入るのは嬉しい。
トヨタ本気の仕上げ
ハイブリッドや上級の「G」グレードだと300万円を超え乗り出しは400万円くらいになるけども、まあ間違いなく価格なりの価値は提供してくれそうだ。既にMAZDAのCX-8が400万円超えの「Lパケ」をメインでヒットしているので、トヨタとしては、おそらく最大のコミットメントを要求する「スクランブル」状態で作り込んできた形跡がうかがえる。
アメリカの弁護士ドラマのような追い込みだなー
トヨタが他社をどれだけ警戒してるか?・・・なんて本質的にはどうでもいいことなんだけど、ライオンがサバンナの獲物をどんな残忍な方法で捕獲するかを見たいって人もいるかも。インサイト(初代)、ストリーム、フィット、ヴェゼルなど、これまで大体のケースにおいて、力技を駆使して叩き潰すのはあのメーカーのモデルが多かった。あまりにやられ続けた被害メーカーは、とうとう「ガゼル」みたいな名前をつける自虐にまで追い込まれたとか・・・。
アメリカのやり方は日本では無粋過ぎる
弱肉強食、訴訟上等の完璧なるバトルロワイヤルなアメリカの、しかも最もホットな中型SUV市場を圧倒的な強さで勝ち上がった「SUV界のフロイド=メイウェザー」ことトヨタ・RAV4が、わざわざ日本凱旋を果たしてまで直々にぶっ潰しにきたのが、若き天才「那須川天心」!?マツダ・CX-5/CX-8で・・・どうやら3ダウン奪われて1ラウンド持たずにKO負けし、「体重差が・・・」と後付けで言い訳をしそうな雰囲気が・・・。
市場の反応も早い
それくらいに堂々たる風格で現れたRAV4に日本市場のユーザーもすぐに反応したようで、発売1ヶ月で24,000台の受注があったらしい。2017年のCX-5のフルモデルチェンジの時の3倍。MAZDAには失礼だが、2012年の初代発売以来CX-5の快進撃の裏では、「CX-5は欲しいけどマツダで買いたいとは思わない」という保守的なユーザーがまだまだたくさんいたんだろーな。
テスラを研究!?
「アメリカのライフスタイルを表現する」ことは、なかなか改善の兆しが見えない日本市場自動車販売のヒットの鍵かもしれない。トヨタは数年前から日本において新興EVブランド・テスラに対する予想外に好意的な意見が多いことに気づいていたのだろう。おそらく価格の問題(高過ぎる)さえなければもっともっと日本で売れた可能性もある。しかもテスラのイメージを向上させる最大の武器は、「ピュアEV」でも「圧倒的な走行性能」でも「自動運転」でもない・・・最初から不思議と備わっていたブランド力に注目していたようだ。
アメリカ市場向けの品質は高い
アメリカのライフスタイルを表現するものは、決して日産の「プロパイロット」でもメルセデスの「MBUX」(ヘイ・メルセデス)でもないと思う。テスラや先行したMAZDA・CX-8が共通して持つ「ゆとりのサイズ感」こそが、日本市場で望まれている新しいトレンドだ。高品質なクルマ作りが最も要求されているのが北米市場向け。これは日本メーカーのモデルを見ても明らか。CX-8も北米専用モデルのCX-9用のシャシーを使っているし、RAV4もカムリやレクサスESに使われる上級TNGAを使っている。もうそれだけで日本市場にある同ブランドの既存モデルよりも魅力があることにユーザーがちょっと調べれば簡単にたどり着けてしまう(この記事を読んで鵜呑みにするだけでたどり着ける)。当然ながらRAV4は、プリウス用の汎用TNGAや旧式カローラのCセグシャシーを使って作られることが多かったトヨタの既発のファミリータイプよりもシャシーのレベルが高い。
北米向けSUVこそが至高!?
もしかしたらRAV4を予約した人の中には、BMW・X1やメルセデスGLA、プジョー3008などの欧州SUVに期待しつつも、その軟弱な走りっぷりにどうも納得ができずに「欲しいクルマが無い状態」で待っていたユーザーもいたかもしれない。価格が高い割に何もスペシャルでは無い輸入車SUVが相手なら、北米向けSUVを持ってくれば勝てる!!最初にそんなニーズを掘り当てたのはマツダCX-8だったけども、現れたメイウェザーの圧倒的な強さの前には今後は無駄な抵抗になるかもしれない・・・。
ユーロ車代表・ホンダe(未発売)
2020年に日本市場での販売も決定しているという、「HONDA e」はAセグメントのピュアEVとして不振の欧州市場での「切り返し」を狙っている。リアモーター&リア駆動のRRと聞くだけでS660の後継はEVになるのか!?なんて噂が立ちそうな感じ。相変わらず倫理観のかけらもない某ドイツメーカーが陰謀で接収したホンダのシャシーを使ってFF車を売りまくっているし、その傘下の英国ブランドも同じくホンダシャシーを全面的に使うだけでなく、数年前にはWRCにまで参戦していた・・・。
ユーロ車の虚構
福野礼一郎さんは先日の連載で「ドイツメーカー同士はパクリあうけど、アメリカ車や日本車からはプライドが邪魔してパクらない」と書いていたが、それはいわゆる高級車での話であって、誰もが買える価格帯のモデルでは、もはやドイツ車に乗っているという感情がどこから湧いて来るのかすらわからない。「ユーロ車」という存在は、前回の投稿で書いたプジョー508のようなあからさまな「トリビュート」作品以外からは感じられなくなってきた(欧州ブランドは復刻に頼りすぎでいる?)。
まずはユーロ車とはなんだっけ!?から始めるべき
新しい「ユーロ車」的な価値観は、ただいまスクラップ&ビルドの真っ最中のようだ。リーマンショック前の「ユーロ車」の流儀を呼び起こしたプジョー508には、同情的な意見が多いだろうけど、このクルマがPSAの業績を劇的に押し上げるなんて誰も思わない。もし日産のジューク&キャッシュカイが10年前に見せたような予想を超えるクリティカルヒットを遂げたならば懺悔しますよ・・。
EV化の果てに何が生まれるのだろう!?
ホンダだけでなくフォルクスワーゲンも、e-UP!(日本未発売)やeゴルフの低調な販売に業を煮やして、スタイリッシュな専用モデルのピュアEVを揃える「ID.シリーズ」を発表しました。2020年にも第一弾の小型EVが発売され、欧州では予約開始から数日で10000台ほどの応募があったとか・・・。すでに1000万円クラスのテスラ対抗EVはジャガーに続いて、アウディからe-tron、メルセデスからもEQCとかいうモデルが発売寸前だけども、500万円よりも下の価格帯のモデルでもピュアEVが楽しめますよ!!しかも日産リーフのような平凡なグローバルデザインではなく、オリジナリティに溢れていて洗練されたライフスタイルを予感させるデザインに仕上がっている。
EVが作るライフスタイル
シトロエンはピュアEV「C-ZERO」(プジョーION)と「Eメアリ」を発売しているが、e-UP!、eゴルフと同じく電動化への急激なシフトチェンジに合わせて、それぞれ三菱とフランス・ボレロ社からOEM調達したに過ぎない。ライフスタイルとの高いレベルのデザイン的融合は、2000年代のアウディ、2010年代のメルセデスの活躍を見ても、真の「ユーロ車」として重要な指標になる。日本にもリーフやeゴルフは買い控えていたけど、ホンダeとVWのID.シリーズには期待しているというユーザー層が相当にいると思われる。
トキメキこそがユーロ車の原点!?
自動車の基本性能だけで判断するならば、日本の優秀なサプライヤーや素材メーカーが使えて、工作精度も高く機械化も進んでいる日本の工場で組み立てていて、さらに高温多湿でもへこたれないエンジンやミッションを持ち、世界的な豪雪地帯を抱える日本ゆえに要求される走破性やAWD性能を考えても、「日本車」が優秀なのはわかり切ったことだけども、具体的な車名を出して恐縮だがアルファードやジムニーに乗ってて満足できるか!?って言われたら疑問を感じる。高性能という基準にあぐらをかいて、特段にこだわりなどもない日本市場向けモデルって・・・どーもトキめくことが少ない。逆になんで魅力的なモデルはアメリカや欧州に投入されるのだろうか!?日本メーカーの企画なのに・・・。