大統領へのご機嫌取り!?
いかにもアメリカの田舎で走ってそうな5m超級のピックアップトラックに、とても似つかわしくない高級車ブランド・メルセデスのマークをつけてしまった。インスタ映えの時代性を意識してか、トヨタが毎年エープリールフールに行う、「ネタ車」ジョークと同じようなノリで、メルセデスも完全に調子に乗って作ってしまったらしい。わざわざアライアンス先の日産を巻き込んで、世界100カ国以上でヘビーに活躍する「ナバラ」をベース車として調達してまでエープリールフールで楽しむのはちょっとルール違反じゃないの!?その手のネタは自社で「ありえない設計」を周到に用意して開発するから面白い気がするんだが・・・。
「HONDAの衝撃」をパロディ化
ちょっと懐かしく感じるホンダの旧型オデッセイにメルセデスのマークをつけちゃってます。確かに初代から4代目まで約20年にわたり販売されたヒンジドア時代のオデッセイはいいクルマだった。日本車の実力をドイツやアメリカを相手に徹底的に知らしめた。ホンダの開発陣はトヨタ・エスティマの居住性とBMW・5シリーズのフラットで上質な乗り味の両方を、持ち前の技術の高さで徹底的に追求してしまった「規格外」の名車だ。そんなホンダに敬意を込めてエープリールフールのネタにしたのだろうか!?メルセデスももっと頑張れよ・・・。
商用車もパロディ・・・
日本でも人気の「ルノー・カングー」にメルセデスマークをつける。この意外性が面白いと思ってんだろなー。そんなにインパクトないし、高級感ももちろんない。いよいよメルセデスの担当者もネタ切れで考えるのが面倒くさくなってきたのだろうか。とりあえずアライアンス仲間のルノーからベース車を調達してマークを貼り付けて終わり。担当者は企画段階から「成功間違いなし」でさぞかし自信があったことだろう。歴代のエープリールネタを全て超える最高傑作になるはずが、一番「フツー」になってしまった!?
さすがに無理・・・
今度はマツダロードスターみたいな小柄なボデーのオープンスポーツに「スリーポインティッド」を付けてしまった!!さすがにこれは視聴者が一瞬で「エープリールだ!!」とわかるレベルだ。メルセデス車に似つかわしくない華奢なボデー。メルセデスの顧客にふさわしいお金持ちさんがこれに乗っていても、ただの怪しい奴にしか見えない。闇金ウシジマくんでも金持ちを演じる悪役が乗るクルマとして登場。クルマの価値がすぐに見抜けない情報弱者はあっさり詐欺に引っかかりますよ!!不本意ながら詐欺師の御用達としてチョイスされてしまった。メルセデスにしては明らかに安っぽい存在感がちょうど良かったんだろうけど・・・。
安易すぎるのでは・・・
2015年に惜しまれつつ生産を終了した「ランドローバー・ディフェンダー」のパロネタらしい。欧州の自動車文化を自らが代表しているという自負に溢れた作品だ。それはそれで素晴らしいことだと思うし、ランドローバーの伝統に敬意を持つメルセデスの謙虚な姿勢は素直に評価したい。実車と比べて細部がいい感じでデフォルメされていてメルセデスらしいセンスの良さが光るけど、軍用車両にデカデカとブランドマークを掲げるのはどーなのだろう!?このエープリールネタをオリンピック・マラソンの先導車にでも使おうと思っているのだろうか!?
歯痒い・・・
どこから見ても「バブル期の日本のVIPカー」なんだけど、メルセデスのマークがしっかり入ってる。デザインからは昭和の香りが漂っていて、日本のユーザーが見るとちょっと「痒く」感じる。「シャコタン」というフレーズが自然に出てきそうな足回りの雰囲気は、日本の伝統的なクルマ文化への寛大なる姿勢がうかがえる。トヨタと日産が似たようなセダンを作っていた時代にタイムトリップさせてあげよう!!というメルセデスのエープリール企画を見て、チバラギや北関東、八王子、相模原のヤンチャな住人は心が躍ったかもしれないが、もはや日本のヤクザ屋さんが乗るにはちょっと「恥ずかしい」感じの仕上がりは、間違いなくセド/グロやマークⅡの再来かもしれない。