多様化するBセグ
ヤリスとフィットが同時発売され、どちらもガソリンNAとHVを作り分けて幅広いユーザーをガブ飲みする。解放感溢れるインテリアが当たり前になった軽自動車(Aセグ)と、グローバルな安全規格を有するCセグの間で、いまいち明確な購入理由を持たないBセグには「物好き」なユーザーが集まってくる。Bセグの魅力って何だ!?「手軽さ」「プチ高級感」「WRC」「輸入ブランドもお手頃」「豊富なデザイン」・・・理由は人それぞれで「何でもあり」ってのが最大の魅力なのかもしれない。
オーバースペック!?
日本市場のBセグは2000年以降トヨタとホンダの激闘のステージだったのだけど、アクアとノートe-POWERのヒットにより、世界のどこよりも早く「ハイテクBセグ市場」なるものが成立した。大手3社の電動化されたBセグは、まだまだ電動非対応の輸入ブランドBセグより高い価格帯にもかかわらずよく売れている。Bセグに限った話でもないけど「日本メーカーの方が進んでいる」という認識は欧州ブランドとの価格逆転現象によって広くユーザーに伝わっている。
実燃費40km/Lオーバーの証拠出せ!!
【トヨタ ヤリス 新型試乗】40km/L超えも!? HVはスタンドを閉店に追い込むほどの低燃費…片岡英明 https://t.co/ZLQiroM5k8
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) April 22, 2020
【トヨタ ヤリス 新型試乗】1.5Lガソリンは、HVと並ぶ主役となる…片岡英明 https://t.co/hmWIR5CBQE
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) April 27, 2020
ステマ疑惑
AJAJの片岡氏がヤリスの宣伝担当に任命されたらしい。HV版のレビューでは130km走ってリッター40km超えちゃった!!と堂々と宣言している。ローラー台の上でも走ったのだろうか!?中央高速を塩尻あたりから都内まで下って滑空時間を稼げば可能な数字なのかもしれないので否定はしない。アクア搭載の1.5Lとは別設計で、3気筒化などで熱効率を世界トップレベルまで高めたHV専用のダイナミックフォースエンジン)M15A-FXEが搭載されているので、アクアの実燃費25km/Lよりさらに向上するのだろうけど、一気に40km/L超えはどーなんだろう!?
トヨタは矛盾している
HV版の次はNAガソリン版のレビューで、自慢の高回転までブン回る非HV用ダイナミックフォースエンジン(M15A-FKS)にロックアップ機能を追加したCVTでトルコンATと同等の性能を出しているんだそうです。こちらも20km/Lくらいは余裕で出せるユニットなので、そもそもBセグにHVは必要なのか!?って気がしないでもない。燃費では数km/L程度の差があるのだろうけど、車両価格が元々大きく違うから決して得というわけではない。ガソリン版にマイルドHV版が登場すればそれが最強ではないか!?という気がしないでもないけど、トヨタの「THS戦略」にマイルドの文字はない。片岡氏のレビューにHV不要論など出るはずもなく・・・。
欧州王者
ヤリスやフィットを黙らせることができる「欧州王者」といえばルノー・ルーテシア。日本向けのベースモデルは3気筒の0.9Lターボと4気筒の1.2Lターボで、まだまだ2010年代中頃の悪しき「ダウンサイジングターボ時代」から抜け出していないですけど、3ナンバーながら207万円〜という低価格を実現してます。ヤリスよりボデーが一回り大きいので1200kg超えのボデーはわかりますが、パワーウエイトレシオが10kg/psを超えている欧州的な鈍足仕様なので、信号が多い日本ではCVT仕様でもない限りメチャクチャ使いにくい。
ルーテシアの本当の実力
しかしルーテシアのDCTはマグナ(旧ゲトラグ)製の実績十分なもので、ゴルフGTI以上に使われる湿式DCTと同等のクオリティを誇る!!という宣伝に偽りはなく、Aクラスや1シリーズのDCTよりも質感で優っている。あらゆることを勘案すると320万円のルーテシアRSが満足度の高い選択かもしれない。MAZDA3スカイXと同じ価格設定だけど、衝突安全性も非常に高いルーテシアなので、何とも絶妙な対決だ。MAZDA3スカイXと「衝突安全」も含めて伍するBセグホットハッチは非常に貴重だ。
スイスポが消えない理由
320万円のルーテシアRSより130万円も安いスイフトスポーツは「最強のコスパ」を狙ったスポーツ・フラッグシップ。良くも悪くも「保守的」な設計なので、Bセグの役割が「実用性」から「ドライブフィール」へと変わりつつある中で、個性を発揮するのが難しくなっている。同じ価格(187万円)でヤリスの最上級グレードが買える。さらに刺激的な加速性能を誇るe-POWERやe:HEVなどのユニットもある。燃費を伸ばすではなく、ドライブフィールにおいてスペシャルなユニットを搭載した輸入Bセグにも負けない性能が市場では受け入れられているようだ。
雲行きが怪しくなってきた・・・
誤解を恐れずに書いてしまうけど、トヨタ、日産、ホンダがBセグを高性能化して巨大グループメーカーの利点を存分に発揮する市場へと「ミスリード」しようとしている。電動車(HV、HEV)に乗ることの優越性を盛んに煽っていることもあって、大多数のユーザーがモード燃費を鵜呑みにして電動Bセグを買っている。これによってより割安な欧州車が大挙して入ってくることを抑え込もうとしているのだろう。70〜90万ユーロでボトムのBセグが買える欧州車が本気を出せば圧倒的な価格競争に持ち込むことも可能だろうし、オペルの日本復帰もBセグで勝機ありと睨んでのことだろう。
突然ですが・・・
全ての状況が変わってしまうかもしれないが、新型コロナによって多くの人が世の中のあり方を真剣に考えるようになった。巨大メーカーの目論見が脆くも崩壊する状況をリアルタイムに目撃している。不労所得をたくさん持つ特権階級を除けば、①公務員、医療関係 ②休業要請される民間企業に寄生する人々 ③プラットフォームで生きる人々 の3種類に分かれている。①と②の関係は悪化しているようだ。
休業補償は前世紀の発想
休業保障だとか10万円給付だとかどーのこーの言っているが、あらゆるウェブ上のプラットフォームは整備されていて利用可能なのだから、デパートの販売員が休業するとしても、メルカリで10日も頑張れば10万円くらい獲得できる。ブログもユーチューブもできなかった妹でもメルカリなら簡単にできたらしい。批判を覚悟で書くけど今回の新型コロナはビッグチャンスだ。政治、大企業、株式市場は安定成長できる環境が維持されなければすぐに力を失う。なんか被れみたいな言い方で恥ずかしいが、大挙して「日本国民がグーグル国民に変わる」時期がやってきた。
ゴミみたいな学校教育とおさらば!!
「9月入学」などという議論もそれほど意味がない。毎年のように新型ウイルスのリスクがあるのだから、全ての学校はオンラインに変わっていくだろうし、世界中の子供が好きな国のオンライン教育に参加できる時代にまで一気に進むかもしれない。大学生も中身空っぽの日本の大学の授業など聞く必要はなく、アメリカでも中国でもインドでも好きな大学の授業を受ければいい。日本の大学で経済学を学ぶ可哀想な学生はいなくなるだろう。オンラインで簡単に繋がれる世の中なのだからサークル活動なんていくらでもできる。
これからの自動車販売
トヨタ、ホンダ、日産の方針も変わる。特に参入ブランドが多いBセグの販売も、オンライン販売が急速に広まる可能性がある。ドイツで驚異のコスパを誇る自転車メーカー「キャニオン」のようにカスタマイズ込みのオーダーシステムが確立されれば、メーカーの生産都合ではなく、よりユーザーの意向に沿ったモデルが作られるようになるだろう。ユーザーに大きな負担を求めないサブスクでの利用が増えれば、月額の料金で単純に比較されるようになるので、トヨタ、ホンダ、日産の高性能車のアドバンテージは一気に失われるだろう。スズキ・イグニスやフィアット・パンダなど日本市場には珍しい普通車のAセグも脚光を浴びるかもしれない。
隣国から販売サービスがやってくる日は近い
車検はGSなどどこでも可能だし、ユーザーの懸念が出てくれば自動車保険にとってはチャンスであり、即座にサービスを増やして対応することになるはず。少なくとも10年以上前に販売を開始してモデル末期か販売終了してからリコールを出す某国の有名ブランドみたいなやり方は全く通用しなくなるだろう(中国でやったら袋叩きにされた)。オンラインで商売する事業者にとって何より大切なのは「信頼」だ。中国ではすでにオンライン&キャッシュレスが相当に進んでいるようで、先日も3/1にアマゾンで注文した商品がなかなか届かず、4/10付けで全額返金が行われその後4/25日に届いた。名もなき個人事業でもこれほど徹底して損益よりも信頼に重きを置いている。その姿勢は日本企業以上じゃなかろうか・・・。
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↓このオバさん(作者)は変態&天才過ぎる。面白すぎて一気に読んでしまった。村上○樹よりもずっとノーベル文学賞にふさわしいと思う。