クルマの価値
クルマの「価格」にはいくつか種類がある。自動車雑誌などの巻末にまとめられていたり、メーカーのカタログやホームページで明示されている「本体価格」が一般的にはクルマの価値を示す「一次情報」として認識されている。もうこの時点で「本体価格とクルマの価値はイコールではない!!」とちょっと憤りを感じている人もいるかもしれない。おそらくクルマに詳しい人だと思う。
価格戦争
最近でも有名なところでは、「RAV4」と「CX-5(二代目)」の発売に際して「後出しジャンケン」が露骨に行われていた。新型モデル投入の際に経営体力十分のトヨタが繰り出す常套手段が「ダンピング」で、プリウスもアクアもカムリHVこの手法によってスムーズに日本市場に叩き込んできた。国内のSUV市場の盛り上がりの中で勝ち組を謳歌していたMAZDAが、警戒感をあらわにRAV4の価格発表に過剰反応し、RAV4発表の1週間後に2代目CX-5の価格を発表をした。
恨み節
予想通りにRAV4のボトムグレードは誰の目にも「違和感」なスーパーダンピング価格が炸裂。北米ライバルのホンダCR-Vが329万円〜なのに、RAV4は266万円〜という「異次元」な設定。ショックで卒倒したであろうMAZDA陣営は、フラフラになりながらCX-5の261万円〜という価格を提示。予防安全装備がモリモリの時代になんで「大安売り」しなきゃならないのか・・・。RAV4なんか日本に来なければいいいのに・・・。
RAV4上陸の余波
結果的にCX-5とCX-3との価格差がほとんどなくなる。CX-30とは違い、MAZDA2がベースのCX-3ですから、乗り心地の質感だったり、ラゲッジの積載量だったりを率直に比べればCX-5の圧勝なんだけど、価格差がほとんどない。MAZDAディーラーにCX-3のスタイリングの良さに惹かれてやってきた乗り換え客がCX-5を買って行ったらしい・・・。さらにほとんど価格差がないCX-3とCX-5の間にねじ込むように設定されたCX-30はもはや、お買い得なのか割高なのかなんだかよくわからない状態。
MAZDAはユーザーを無視してる!?
MAZDAはおそらくどの日本メーカーよりも神経質に価格設定しているのですが、それでも国沢光宏とか渡辺陽一郎とかカーメディアで容赦なく「MAZDAはユーザーの気持ちが全くわかってない」とか散々に書き散らすわけですよ。AJAJライターってのは、その辺の一般人よりもも業界のことがわかっていない!?・・・そんなはずはないわけですよ。なぜこんなレビューを書くのか!?カネをもらって悪意あるレビューを書くことがAJAJの稼業だから・・・としか説明がつかない。どっかからカネもらって発信するなんてスウェーデンの女の子じゃあるまいし・・・。
断言!!悪いのは・・・
「ダンピング単細胞」トヨタと、「悪夢のネガティブ・プロモーター」AJAJ軍団が存在する限り、日本のクルマ離れだったりクルマ文化の衰退に歯止めをかけることは無理じゃないかとすら思う。RAV4やダイナミックフォースエンジンは、予想以上に良いプロダクトだったとは思うけど、それでも業界のリーダーとしてあまりにも安易で利己的に市場価格を混乱させ、過度に競合他社を恫喝し畏怖させ続ければ、結局のところ日本市場全体は「クルマのコモディティ化」という意味で硬直し、クルマを楽しむ多様性は失われてしまうだろう(もう手遅れ?)。
SUV市場は強制終了
RAV4周辺の比較的に儲かっているジャンルであっても、MAZDAはもうフラフラで倒れる寸前、HONDA、SUBARU、日産、三菱、スズキは完全に諦めムードが漂っている。せっかく探り当てたブルーオーシャンがあっという間にレッドに変わった。せっかく見つけた松茸の大群生地なのにトヨタとAJAJが枯葉剤とナパーム弾で一瞬にして焼き払ってしまった。
硬直した市場原理をコロナが破壊!?
資本主義社会なんだから仕方ないだろ!!とか理屈をこねてくるのは大抵は公務員(偏見以外の何物でもないが)。大企業・大資本が絶対的に優位になって格差が生まれる仕組みを「常識」だと吹聴して回る連中。かつてその理屈を大きく逆行させたのは世界恐慌&第二次世界大戦の時だけらしい・・・もしかしたら新型コロナの影響下にある現代もまた資本主義の秩序を変える絶好のチャンスであるのかもしれない。「格差是正」を本気で叫ぶのであれば、みんなで家に引きこもればいい。弱るのは資本規模が大きいところが先だろうから、「ダンピング」という暴力で市場を支配してきた企業に強烈な制裁を・・・。
クルマ売れるわけねー
「神頼み」「コロナ頼み」などする必要もないかもしれない。世の中はゆっくりだけど変わっていく。大量の移民労働者を抱えているはずのドイツよりも平均賃金がだいぶ安いという時点で何かがおかしい(高齢化率は数%しか違いません)。日本の若年層にとってただただ搾取的な労働環境は早晩に解体されるべきだろう。絶対に報道されることはないけど、そもそも公務員の待遇が労働者の平均を上回っているという段階でこの国は異常だ(人口当たりの公務員はアメリカの半分で、所得は2倍)。国民の士気は北朝鮮並みに低く(統計データ無し)、未来への希望が持てない=クルマが売れない。
人間力の向上に重大な危機!?
何がヤバいって、公務員やったことあるならわかるだろうけど、氷河期以降は安定就職先として多くの学生が希望するようになっているけど(やめとけ)、生産性ゼロの職場環境の中で、豊かな人間的成長なんてものがあるはずもない。優秀な若者が公務員を10年続けたら、まあ多くは・・・になる(完全に偏見)。実際のところ営業時間中には常に笑顔を絶やさない接客を求められ、客からクレームが入ればすぐに解雇されかねないサービス業のアルバイトの方が「能力」は上がるんじゃないだろうか!?人間的にもよっぽど成長できる環境なのだけど、公務員の給与規定ではアルバイト経験は公務員経験の半分の価値としてカウントされる。
クルマの優先順位は?
世界第3位のGDPを誇る国の若者の日常は、もはや株を買うか(投資)、ゲームをするか(低消費)、2つのコマンドしか持たなくなりつつある。クルマを買うという選択肢には、あまりにもネガティブなイメージがつきまとう。税金や駐車場代などべらぼうに高いランニングコスト、路上には危ない人がたくさんいて高いトラブル回避能力が要求される(拳銃持たせろ!!)、どっかに停めておくだけで傷つけられる経験は誰にだってあるし、今なら他県ナンバーは格好の標的。さらに盗難もある・・・。
社会変革はクルマ業界まで及ぶ!?
新型コロナからの回復に数年かかるらしい。向こう3年くらいは日本中どこでも犯罪に巻き込まれるリスクも高そう。もはや安全と言い切れるところなどほとんどなくなる!?自宅金庫のカネもどこに移して預けらた良いのやら。しかしそんな逆境の社会こそが、人間性を高めるにはむしろ適しているのかもしれないし、ついでにトヨタの支配体制が弱まり、AJAJが解体してくれれば、2019年の状況よりは良くなるんじゃないか!?という気がしないでもない・・・。