第5位 レクサスGS
2005年のレクサスブランドの日本導入で先陣を切ったのがこのモデルで、それ以前の北米向けレクサスGSは、日本では「最速セダン」の看板を背負ってトヨタ・アリストとして販売され、多くの若者が分不相応のローンを組んででも欲しがる憧れのマシンだった。当時のトヨタの役員があまりの高性能っぷりに道路交通法で検挙され、自ら広告塔になった!!みたいな話もあった気がする。セルシオと並んで今でも中古車市場でカリスマ的な人気を誇るグランドサルーンなんだけど、レクサスになってからは人気は下火で残念ながら後継モデルもなく廃止されるらしい。
トヨタも日産も90年代に花開いた「VIPサルーン」をビジネスとして上手く続ければよかったんだろうけど、自らぶっ壊した感じになった。クルマに限らずユーザー文化を育む「継続性」を守り続けるのが下手なのが善くも悪くも日本企業なんだろう、2000年頃の中国のWTO加盟によって市場が一変するのを過度に恐れたのか、一般に言われているように排ガス規制がクリアできなかったのか、本当の事情はよくわからないけど、日本メーカー各社が先手を打って人気のスポーツモデル次々と廃止した。
トヨタや日産の役員(オッサン達)の目には当時の若者が大型サルーン(VIPカー)を乗り回す状況が面白くなかったのかもしれない。中古車市場で二束三文でボロボロの個体が取引されることに嫌悪感があった!? いつしかガキはコンパクトカーに乗ってろ!!って感じの夢のない経営マインドが主流になり、ユーザーとの距離がどんどん開いていく。そんなメーカーは市場から嫌われるのは当然だ。余計なことは考えずに若者に400万円の金を貯めさせてグランドサルーンを買わせればいいと思う。アメリカなら300万円でマスタングが買えるのだから。トヨタブランドで復活「アリスト」(400万円)なんて展開は用意されているのだろうか!?他社シャシーかもしれないが・・・。