なぜクルマはつまらなくなったのか!?
リーマンショックの頃から、自動車技術のトレンドは「不可逆的」に進み、中型車ではHVや小排気量ターボへの移行が当たり前のように進んだ。ドライビングフィールに富む自然吸気エンジンやトルコンATが多くのモデルから失われ、それらをこだわって使っていたMAZDAだったり、それを意図的に選んできたMAZDAファンに対して、「時代遅れwww」と見下すようなコメントがAJAJライターからも素人のヤフコメからも多数見られた。業界全体が「不可逆的」に進んだことは、クルマ作りの「硬直」を意味するわけで、その結果クルマはどんどんつまらないものになってしまった。自動車技術の本質は「トレードオフ」であり、その振り幅の中でクルマを選ぶのが楽しい。しかし巨大サプライヤーが暗躍し、業界全体の利益追及体質(顧客軽視!?)にある中で、ブランドごとの個性が薄れ、ユーザーがクルマをあれこれ選ぶ楽しみはかなり強引に剥奪されてしまった。
MT車選びは最後の楽園
ハイエンドな「趣味のクルマ」を除けば、「ドライビングカー」を選ぶという楽しみが最後に残されているのは、MT車の中での選択だけになってしまった印象だ。ちょっと突飛な意見かもしれないが、日本でサラリーマンでも買えるMT車となると、大きく2つのグループに分かれる。衝突安全テストで世界トップにある「シビック」や「MAZDA3」のMT車を選ぶか、より軽量で軽快なハンドリングが楽しめる「スイフトスポーツ」「ヤリス」「MAZDA2」「ロードスター」「86」「GRコペン」「アルトワークス」「S660」「N-ONE」「アバルト595」などのMT車を選ぶかを、あれこれ考えるのは楽しい。安全性を補うためにアルトワークスにジャングルジムを設置すれば!?とか・・・。