欧州でスカイアクティブXが売れる理由
しかしこれが欧州市場になると、MAZDAはスカイアクティブX搭載モデル以外は、欧州の燃費やCO2の基準を踏まえたデチューン版が売られている。2Lガソリンエンジンが120ps程度に抑えられていたりする。欧州ではスカイXとの価格差が小さいこともあって、スカイXの売れ行きは上々だ。2020年の欧州市場のMAZDAは24%減となっているが、欧州全体の売り上げも同じくらい下がっているので、決してMAZDAのシェアが落ちているわけではない。日本市場ではガソリンモデルもディーゼルモデルも2L以上のユニットならばEVに遅れをとらないレベルの走行性能を持っているのだけど、欧州市場のガソリンモデルはデチューン版であり、ディーゼルもガソリンターボも導入されない。
A220とA180の違い・・・天国と地獄
スバル車は欧州では超高級車だ。1.6L自然吸気AWDのインプレッサが500万円とかいう価格で売られている。北米が80%以上であるから、もちろん欧州シェアはスバルの中では微々たるものだ。往年のランエボやWRX・STIは欧州ではとても人気があって、ポルシェやフェラーリと並ぶスーパースポーツとして扱われている。今ではそれらのコンセプトを真似てメルセデスA45AMGやアウディRS3といったハイスペックモデルが売られているが、もちろん価格設定は日本と同等であり実用的な価格とは言い難い。テスラ・モデル3やVWのID.3の方がよっぽど安い。しかし北米市場ではベースモデルのAクラスが「A220」であり、188psで0-60mphの加速は7.1秒である。これがモデル3よりも安い33,000ドルで買える。日本や欧州の「A180」ではノートe-POWERの加速に歯がたたないけど・・・。