BセグSUVが欧州の標準車!?
欧州市場ではVWゴルフやフォード・フォーカスといった従来の定番モデル(Cセグハッチバック)がブランド内での存在感を失い始め、代わりにVWだったらT-ROC、T-CROSS、フォードだったらピューマといったBセグSUVが新しい定番モデルになりつつあるようだ。10年ちょっと前に突然現れデビュー間もなく欧州で大ヒットを遂げた日産ジュークのインパクトは現地のメーカーを直撃し、どうやら欧州市場そのものを変容させてしまった。いち早く取り入れたルノーやプジョーなどのフランスメーカーがドイツ車を押しのけて、欧州でも日本でも躍進を遂げている。先日にアメリカ市場からの撤退がアナウンスされたMAZDAのCX-3も、まだまだ欧州市場への期待感があるのだろう、後継モデルを継続して販売する方針らしい。
最強のBセグSUV
日本市場ではやはりBセグSUVのトヨタ・ライズ(ダイハツ・ロッキー)とヤリスクロスがよく売れている。欧州でも日本でも高齢者需要が増えていて、このサイズがちょうどいいと市場分析がされている。MAZDA・CX−3は老人が乗るにはちょっとばかり「モード」過ぎるエクステリアが仇になっただろうか、あるいは価格設定の問題かもしれない。日産ジュークは個性的なデザインが日本では全く振るわず、後継となるHV専用のキックスもタイ製造の計画輸入車なので販売が大きく伸びることはなさそう。そんな中で日本を含め、世界中の市場で支持されBセグSUVで唯一の50万台/年クラスにまで出世して売れているのがホンダ・ヴェゼル。やはりホンダは時代の先を行っている。日本のカーメディアからはホンダの真の姿は一切伝わってこないけども、アコード、シビック、CR-V、ヴェゼル、フィットをことごとく販売台数を固め打ちできているホンダの開発力は尋常ではない。