リベンジ!?
中島飛行機時代に大活躍した中川良一氏がプリンス自動車に移りスカイラインを作ったり、大戦末期に立川飛行機で最高の迎撃戦闘機を27歳で設計した天才・長谷川龍雄氏がなぜかプリンスではなくトヨタへたどり着きパブリカ、トヨタ800、初代カローラなどを作り、急激に世界のトップに登りつめた日本の自動車産業が大東亜戦争の鬱憤を晴らした・・・という美談。しかしアメリカや欧州にとって最も怖かったのは戦争協力に否定的だった平和主義者・本田宗一郎率いる新興メーカーだ。創成期のホンダがイギリスで行われる世界最高峰の2輪レースを完全制覇するだけの圧倒的なエンジン技術の裏では、戦前に軍用機エンジンの開発を主導した技術者がホンダにも加入していた。
欧州制圧・・・目前で
1990年代には斜陽の英国ローバーを助けて欧州に本格参入。ホンダのエンジン&足回りを得たローバーは当然ながらドイツ車の侵略を跳ね返し、業績が上向き始めた。何度もブログで書いているので恐縮だけど、2000年前後の業界再編ブームに乗っかってBMWがローバーを買収し、ホンダの欧州戦略が頓挫。今ではホンダシャシーをベースにしたBMWやMINIがグループ全体の半数以上の台数を稼ぐようになっている。そんな経緯もあるので、新型シビックにとって因縁があるのは・・・BMW2シリーズグランクーペと言ってもいいかもしれない。10年ちょっと前からのターボ化でやや人気が落ちたBMWだけど、今ではツインスクロールターボは「指名買い」を得るようになっている。それに対して今回の新型シビックはBMWのガソリンターボとは「別次元」の6000rpmにチューンされた高回転型だが・・・今時のユーザーの反応は!?