LS600hのステータスはどこへ!?
先進的なイメージも大事にしなければいけないレクサスなのだけど、「EVの高級車」という雛形が確立しない限りは、なかなか身動きが取れないようで、現状ではEVは下位モデルの1車種のみ。「高級HV」によって世界を制するはずだったと思うが、肝心の「レクサスLS600h」のステータスは導入された先代の後期モデル(2013〜)こそ非常に高いものがあったが、2017年の悪夢のフルモデルチェンジが全ての状況を変えてしまった。ユニットの合理化によってせっかくの重厚感が吹っ飛んでしまった。当時の兵庫県知事もこのLSの合理化には大変にご立腹だったようで公用車をセンチュリーに変更したほど(知事引退の引き金)。重厚感を捨て代わりにスポーティなフルサイズサルーンを目指したけども、クワトロポルテにはほど遠い出来栄えだった。おそらく次期モデルではまた方針が変わってしまうのだろう・・・。
高級車が売れる仕組み
「ポルシェ」「マセラティ」「ベントレー」などの高級車ブランドは、レクサスほど台数を稼ぐことはできないけども、地道に「求められている」クルマを具現化する努力を積み重ねている。他のブランドでは味わえない「こだわり」さえ保持し続ければ、勝手に世界中のユーザーが集まってくる。1989年の初代レクサスLS(日本名セルシオ)は、世界の名だたる高級車ブランドと「互角」かそれ以上の魅力を発していた。あれくらいのインパクトを継続して追求しなければ、ユーザーは自然には集まってこないだろう。