SUV専業宣言
まだ日本市場がSUVとはどんなものか？よくわかっていなかった2010年頃にすでに三菱自動車は「SUV専業」へと早々と舵を切った。ランエボ廃止、ギャランフォルティスや海外向けランサーの商標を台湾の関連会社に譲渡し、技術提供したといった報道が続き、世界をリードしてきた三菱がクルマ作りに背を向けるようなイメージが先行し、「もう三菱はセダンやワゴンには興味はありません。」「SUVと軽自動車を作り続けます。」といった経営上の判断は理解できなくもないが、クルマ好きにとってはとてもショックな出来事であった。
予言通り！？
あれから１０年が経過し、MAZDAもスバルも三菱の後を追うように「SUV専業」に近い状態になっている。トヨタ、日産もすでにSUVが販売の主体となっていて、新たに導入する本格普及型BEVもSUVが先陣を切っている。SUV専業は確かに先見の明があったというべきか。2010年頃の三菱は日本市場での「風評被害」で販売が伸び悩んでおり、海外市場(アメリカやドイツ)での高い評価によってなんとか黒字を確保している状況だった。新興市場に活路を見出すなら道路インフラが整っていない地域にも対応できるSUVという判断だったのだろう。