アメリカで戦う
アルファロメオは確かにMAZDAのような独立系ブランドではない。北米資本も参加しているステランティス・グループの一員であり、北米向けの中型車を作っているのだから、高級車が最もたくさん売れる北米市場で勝負するのは当然のことではあるのだけど、このアルファロメオのシンプルなラインナップは、MAZDAが数年以内に構築したい理想型に思える。北米価格ではジュリア43,000ドル、ステルヴィオ45,000ドル、高性能なクワドリフォリオが80,000ドルであり、MAZDAもこの価格に近いところにCX-60をドロップしたいだろう。
マセラティの新型SUV
日本市場では、アルファロメオと同じグループのマセラティからグレカーレという、ステルヴィオと共通のコンポーネント使用と思われるクロスオーバーが登場した。ステルヴィオは猛烈にSUVであることを主張する車高になっているが、グレカーレはクーペSUVのその先にあるようなスマートなシルエットである。従来のマセラティはセダンだろうがSUVだろうがサッシュレスでスポーツカーであることを意識したけど、グレカーレはサッシュが付いていることから、アルファロメオシャシーの流用だと思われる(真偽は不明)。
K.T
cardrivegogoさん、今晩は。最近、CX-60の内容がよくブログの内容となっているので、毎回、わくわくしながら拝見しています。
さてマツダは、CX-60の値段を決定するために、発売前にCX-5オーナーに向けてのアンケートを実施したようですが、多くのユー・チューバーが指摘するように、かなり幅広い購入層を意識した戦略的な価格となっていますね。
少し前のたしかJAPAN CHANNEL(シンシンさん)のアンケートでは、一番人気のあるのはXD マイルドハイブリッドとなっています(71人中49人)。その中でも、プレミアムスポーツが一番多く(49人中29人)、まさにメーカーの狙い通りとなっているようです。
コスパ重視で現金購入が原則の私にとっては、前にも述べたように、25S(4WD‥321,7500円)のセーフティパッケージが一番魅力的にうつります。
ところで、今回の価格設定には、過去のマツダの痛い経験が生きているように強く感じます。
① それは。バブル期のミラーサイクルエンジンを搭載した「ユーノス800」の値段が、当時としてはとても高かったので、あまり売れなかったこと。せっかく、エンジンコンサルタントの兼坂弘さん提案のミラーサイクルエンジン(2004年に死去されています)を、マツダが世界最初に世に送りだしたのですが、ミラーサイクルは余り売れませんでした(現在は、マツダはもちろんのこと、トヨタ・ホンダ・日産がアトキンソンサイクルエンジンとして多くの車に搭載されています。初代トヨタプリウスは、明確にミラーサイクルエンジンとカタログに明記していました)。2254CCのエンジンで3000CCの馬力を謳ったのに、値段が3000CCクラスで、価格上のメリットがなかったためだと思われます(燃費は2000CCクラスだと喧伝)。全長×全幅×全高は、4825mm×1770mm×1395mm、WBは2745mmです。マツダが開発した世界最初の「電気式4WS」(機械式4WSはホンダプレリュードが世界初 マツダは少し遅れて電気式で5代目カペラに搭載)が装備されたグレードの最小回転半径はなんと5.0mで、サスペンションは前輪後輪ともマルチリンク式でした。そして、足回りのチューチングは、あのホンダの初代NSXの開発にも携わった自動車ジャーナリストのポール・フレールの監修(指導)によるものでした。ちなみに、ポール・フレールは1960年のル・マン24時間レースで、同じベルギー人ドライバーのオリヴィエ・ジャンドビアンと組んで、フェラーリ・250TRに乗り、初めて総合優勝を果たしています。また、1976年からマツダの車両設計コンサルタントとして招聘され、初代323(多分5代目ファミリア)から三代目RX-7まで、走行評価と貴重なアドバイスを行ったりしています。
私は、いわゆるクロノスの悲劇の後に改名されて継続販売されたマツダミレーニア(2000CC)を1998年に購入し、9年間乗りましたが、今まで乗ったマツダ車の中で最高の車でした。
② 次にCX-7が上げられます(GHアテンザの発表少し前に発売) 。スポーツカーとSUVのクロスオーバーカーとして企画され、アメリカでは非常に人気がありました。標準でナビが付き、その値段が最低価格でも確か300万円もしたので、当時としては価格が高すぎるということで、日本では余り売れませんでした(かつて、フロントの会社マークが一番大きい車としてベストカーで取り上げられていました)。
③ 最後に、マツダ3。アクセラよりも大きく値段が向上した割には、リアサスペンションがアクセラのマルチリンクからトーションビームに落とされたこと、目玉のスカイアクティブXが標準価格より70万円ほど高いこと等が重なって、これも発売当初、あまり売れなかったようです(今は、装備を少し落とした279万円程のスカイアクティブXも投入されるなどして、全体としてそれなりに売れているようですが)。
以上の手痛い経験から、CX-60については、あえて発売当初に6気筒スカイアクティブXを持ってこず、すでに量産化された直列2500CC4気筒エンジンの25Sを持ってきたのだと思います(PHEVの関わりもありますが)。CX-60が順調に売れるとスカイアクティブXがそのうち加わるかもしれません。
また、多くの人が指摘するように、とりわけ、トヨタのハリアーを強く意識した価格となっているようです(CX-60の最低価格は2,992,000円‥25S・Sパッケージ2WD 対するハリアーの最低価格は2,990,000円)。
全体として、2,992,000円(直列4気筒25S 2WD)から6,264,500円(PHEV 4WD )という幅広い価格帯となり、多くの人が自分の好みによって購入できるようになっているのだと思います。
最後になりますが、私としては、①GHアテンザ以来の前輪ダブルウィッシュボーン・後輪マルチリンクのサスペンションと②4 輪ベンチレーティッド・ディスクブレーキ(RX-7など)、③運動効果を最大発揮するためのサスペンションであるKPC(キネマティックポスチャーコントロール)、④アナログとデジタルを同時楽しむことができる「7インチマルチスピードメーター(TFTカラー)」に、大いに期待しています(唯一気がかりなのはあのGT-Rよりも5mm狭い全幅1890mmの車体の取回しですが)。