ハイエンドなユニット
日産のVR30DDTTは日本の公道を走るにはやや高性能過ぎる。405psの最高出力はサーキット以外にどこで発揮できるのか!?なんて意見も当然にある。3Lという排気量によって低速トルクが担保され、そのまま6000rpm以上までしっかり伸びる小型のツインターボを配した設計は、北米市場で有力なV8ユニットを代替・補完するという意味で完成度は高い。レクサスではLC500、RC-F、IS500などV8自然吸気ツアラーが個性&存在感を放っている。トヨタもV6への転換を図っているがスポーツモデルではやはりV8自然吸気の価値は捨て難い。
日産魂
VR30DDTTは日本市場になかなか入ってこなかった。10年ほど前に北米向けに開発されたユニットで、当時北米で大ヒットしていたポルシェ・パナメーラに搭載されたアウディのV6ターボをベンチマークしたと日産のエンジニアがインタビューで語っていた。確かにスペック面で相当なライバル意識を感じる。911ターボとR35がニュルで対峙していた頃で、すでに日産にとってパフォーマンスでのライバルはポルシェだけで、レクサスF、メルセデスAMG、BMW-Mは眼中にないのかもしれない。