SUVユーザーは信用されていない
国産コンパクトカーだけでなく、MINIやアバルトなども、不用意にCX-5で後ろを走ると、そそくさとレーンチェンジする。ホットハッチと同じペースで走るSUVのドライバーなんてロクな奴ではないし、SUVとスポーツカーの絶対的な運動性能の差がわからない頭の弱い奴と思われるのかもしれない。
「SUVを日本で乗るヤツは頭が悪い」という意見もあるだろう。メーカーもカーメディアもひた隠しにしているようだけど、SUVの合理性とは、舗装されていない凸凹な世界の道での運用にも耐えうる設計で、グローバルモデルとして売やすい。つまり売る側の論理が完全に先行している。
なぜフェラーリまで!?
SUVに対する様々な偏見はあるけども、現実にはフェラーリを含むほぼ全ての自動車メーカーが、最も新型車を売やすいボディタイプとしてSUVに全幅の信頼を置いている。車重が不必要に増え、シャシーのバランスも悪くなるSUVだけど、ハイエンドなスポーツモデルだけを作っているブランドでもSUVを最優先に開発している。
AJAJライター(大谷達也さん)がレビューで書いていたが、SUVの意味を根底から変えてしまったのは2000年に登場したBMW・X5だそうだ。それまでのSUVは「洗練」とは真逆のドライビングフィールを我慢して悪路走破性を優先させたモデルばかりだったが、BMWが某ブランドを買収してSUVの設計を獲得し、がむしゃらに走りを追求した結果、業界を変えてしまう大変動が始まったと。