世界のMITSUBISHI
上位モデルのアウトランダーはルノー日産グループの汎用シャシーが使われるようになった。それに対してエクリプスクロスは、三菱がクライスラーと提携して作った時代のシャシーが使われている。藤田ニコルが買ったというメルセデスGLBもこのシャシーが使われている。クルマの価値がわかってない相手には「このクルマのシャシーはメルセデスと同じなんだ!!」と適当にドヤることもできる。
便利なことに、メルセデスの部分をジープ、アルファロメオ、プジョー、シトロエンなど都合の良いバージョンに変えることもできる。世界中のブランドが自社ラインナップに是非に加えたいと選んだ「伝説のシャシー」だと言える。ちなみにRVRも同じシャシーだ。世界で広く流通したシャシーを使っているが、ちょっと残念なのが組み合わされているユニットが完全にPHEV推しになっていること。設計年代を考えると多少の無理が介在するのは仕方がないが・・・。
負けてはいない
乗り出し400万円くらいで買えるガソリンターボは1.5Lでパドル付きCVTが組み合わされている。かつては「ダウンサイジングターボ」なる言葉がカーメディアで踊っていた。排気量を減らしたターボに燃費が良いCVTを組み合わせたユニットなのに、2.5L自然吸気にトルコンATを組み合わせ、エクリプスクロスよりも車重があるCX-5にモード燃費でわずかながら負けている。
燃費と常用トルクを求めて、自然吸気の気持ちよさを捨てたユニットなはずなのに、長所が短所をカバーできていない。フォレスターの1.8Lターボとの比較でもやや分が悪い。自動車税が安いことはメリットだけど。内燃機関の開発を止めていないMAZDAやスバルとの比較は厳しいが、同じシャシーを使うメルセデスやジープの価格ならエクリプスクロスのPHEV版が買える。