やる気のない日本のBEV
私はエンジン車が大好きだけど、このボルボC40を見て「BEVもいいな」と純粋に思えた。日本メーカーのBEVはすでにいくつも発売されているが、どうもメーカー側の愛情が足りないように感じる。エンジン車で利益を出してきたわけだし、BEVはなかなか収益化が難しいとか言われている。あれほど爆発的に売れたテスラも長年赤字に苦しんできた。日産、三菱、トヨタ、スバル、ホンダ、MAZDAいずれも「売れたら困る」くらいのさじ加減で作っている感じだ。
ドイツメーカーも似たようなところがあるだろう。メルセデスとアウディはBEV完全移行を宣言したので、今後のBEVモデルはかなり気合の入ったものになるのだろう。VWは量販実績があるID.4を日本にも投入しているが、500万円を下回っている格安グレードは52.0kWhしかバッテリーを搭載していない。それでも77.0kWh版は636万円で、ボルボC40の69.0kWhで659万円よりスペック面では魅力的ではある。しかし内外装の完成度ではC40の方が一枚上手で、約60万円の値上げを行ってもID.4には負けない自信があるようだ。
BEVが楽しくなる予感
テスラのモデル3、モデルY、ヒョンデのIONIQ5など、日本市場にも続々と実績を持つ輸入BEVが集結しつつある。すでに他の都道府県の倍額のBEV補助金が付けられているが、東京都のさらなる決断に並々ならぬ期待が寄せられている。テスラ、ヒョンデはやはりデザインが奇抜でちょっと子供っぽい印象だ。今後もMINIなどのBEVが入ってくるだろうけど、現状ではボルボC40のデザインが一番好きだ。
「BEVなんて興味ない」と言い放つ人がまだまだ多いとは思うけど、そういう人は、クルマの価値はメーカーがどれだけ真剣に作り込むかの熱量に比例する・・・みたいな考えだと思う。まあ既存メーカーで言えばMAZDAとかポルシェがお気に入りなことだろう。このボルボC40を皮切りに、BEVにも「熱量」でアピールできるモデルがどんどん出てくることだろう。MAZDAやポルシェの次のBEVにも注目している。