進化を止めない
いくらシャシーやボデーに剛性があったとしても、一定レベル以上のエンジントルクや馬力を出すタイミングを緻密に制御しているから期待通りの加速性能が発揮できる。普及型のHVなどで見られるように、制御に手間取って鈍い発進だと感じさせるところもなく、かつての小型&軽量なAWDスポーツモデル(ランエボなど)と同等以上の加速性能が発揮できる。
クラウンクロスオーバーの横置きシャシー化によって、ISやRCの先行きは険しいかもしれないが、日本の生産工場では混流ライン化が進んでおり、GT-Rも2007年から一般モデルと同じラインで流されて生産されている。481万円スタートのISと、576万円スタートのRCの価格帯ならば、十分に採算が取れる。レクサスのオールBEV化後も、GRブランドでISやRCの後継モデルは存続できそうだ。
ドイツ車に風穴が開く
500万円を超えるグレードのCX-60が予想以上に日本で売れたことは、日本メーカーに勇気を与えた。300万円くらいで選びたい放題の中古ドイツ車ではなく、それよりずっと高額な代金を払ってでも新車でCX-60、レクサスIS、レクサスRCが欲しいというユーザーは増えているようだ。V8搭載のレクサスIS500も人気だった。
レクサスやMAZDAが圧倒的な技術力でドイツ車が独占していた高級車市場にブレークスルーを起こした・・・とも表現できるけども、実際のところレクサスISやRCが、BMW3シリーズや4シリーズを相手に優位か?と言われれば疑問が残る。BMWの方が旋回やレーンチェンジではダイナミックな切り込みで動くので、走りの楽しさならばBMWが優位にある。