日産とMAZDA
2000年頃には倒産ムードに包まれて、外国人社長を迎えた日産とMAZDAは、大胆なまでの攻めの姿勢で、業界を切り裂く台風の目になった。現在のSUVブームは、ほぼほぼ日産ジュークとMAZDA・CX-5によってそれぞれ定義されたスタイルを他社が踏襲したことで確立している。2010年頃からBEVあるいはディーゼルエンジンを投入し、ハイブリッド&CVTによるパワーユニットの単一化を防いだ。
日産とMAZDAだけが特別にクリエイティブだと言うつもりはない。免許を取ってクルマに興味を持ち出した2000年代には、日本市場ではBMWやアウディなどのドイツ車の人気は高かった。80年代、90年代の日本車がどれだけドイツ車に負けていたのかはよくわかっていない世代なのだけども。MAZDAの金井さんが「完敗だった」というくらいだから80年代には明確に負けていたのは確かだろう。
輸入車衰退の原因は・・・
現在のところスカイラインとMAZDA6は、日本市場に残る数少ない中上級セダンモデルとなっている。V35以降のスカイラインと初代からのアテンザからしか経験がないが、この2モデルに関して言えば「ドイツ車に負けている日本車」という構図は全く感じられなかった。1000万円を超える輸入車だとスペック的に日本メーカーでは太刀打ちできないから、「1000万円以上じゃないと輸入車買う意味はない」とか率直な感想を書いていた。
2000年代は、まだまだドイツ車が優れているという意見が一般的だったようだ。2010年代が進むにつれて、あれドイツ車に高いお金を払う理由ってなんだ?って気がついた人が増えていった。現実にはそれよりずっと前の2002年に登場したV35スカイラインとGGアテンザの登場でドイツ車と日本車の立場はフラットな関係になっていた。P10プリメーラの走りに大いに影響を受けて大ヒットしたのがBMWのE46であり、VWの五代目ゴルフがMAZDAのファミリアシャシーをコピーしたくらいだから、別に驚くことではないが・・・。